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ブエルタ第6ステージは175km独走したマルティンがゴール目前で捕まり、モルコフが区間優勝

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第68回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月29日にグイフエロからカセレスまでの175kmで第6ステージを競い、0km地点から逃げつづけたTT世界チャンピオンのトニー・マルティン(オメガファルマ・クイックステップ)がゴールまでたった30メートルで集団ゴールスプリントに飲み込まれ、デンマークチャンピオンのミカエル・モルコフ(サクソ・ティンコフ)がグランツールでの初区間優勝を果たした。2位はアルゼンチンのマキシミリアノアリエル・リチェセ(ランプレ・メリダ)、3位はスイスのファビアン・カンチェッラーラ(レディオシャック・レオパード)だった。リーダージャージのマイヨ・ロホはイタリアのビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)が守った。
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「ほぼ4時間の風変わりなタイムトライアルだった。チームを守るために、逃げに加わろうと決めていた。たとえボクが捕まっても、ボクたちにはゴールスプリントで上手くやれるジャンニ・ミールスマンとアンドリュー・フェンもいた。それでアタックして、気がついたら1人ぼっちだったんだ。けれどボクはすぐに数分差を付けることができた」と、マルティンはこの日の独走について説明している。彼は最初の1時間を時速46km/hで走り、50km地点で集団に7分20秒差をつけることができた。その後は減少し、ゴールまで残り12kmでタイム差が8秒になり、マルティンの後方に集団の波が押し寄せてきた時、逃げは終了したと誰もが思った。ところがマルティンは、そこからふたたびタイム差をわずかに広げ始めたのだ。

「残り10kmになって、彼らが本当に近づいてきた時、ギブアップしようかと考えた。でもボクはそこで仕切りなおすことに決めた。それから、もし彼らが差をつめられなかったら、最後にボクは(区間優勝)できるかもしれないと考え始めたんだ。けれどボクは残り5kmで疲れていた。終盤のコースはハードで、いくつかのアップヒルがボクには悪く影響し、しかも集団はエンジン全開だった。ボクはフィニッシュラインに集中していた。それは奇妙な感覚だった。フィニッシュラインのストライプが見えたと同時に、後ろから集団の音が聞こえた。ボクは本当に全力を振り絞った。けれど最後の200メートルで、あれ以上は早く走れなかったのさ」と、マルティンはこの日のゴールについて説明している。

フラムルージュを通過した時点で、マルティンと集団の差はたった6秒だった。集団の先頭ではアルゴス・シマノが列車を作っていたが、残り300メートルでその列車をカンチェッラーラが左側から猛スピードで追い越し、ゴール目前でマルティンを捕らえた。しかし、区間優勝したのはカンチェッラーラ列車に上手く乗ってスプリントしたモルコフだった。勝利を逃したマルティンはこう語った。「残念ながら彼らはボクを捕まえた。こういう時は大抵いつもほろ苦い。もう少し運があれば勝てたと思うからね。でもその一方で、ボクは勝者のような気分だった。ゴールの後はみんながボクの話を聞きたがった。だからとてもすごくて難しいことをやったんだと感じた。敢闘賞をもらって表彰台にも上がった。観客の前に立つのは本当に特別だった。ポジティブに考えれば、世界選手権のいいトレーニングにもなった。このスポーツでは、すごいことを成し遂げることと、失うことの差は本当に紙一重だ。けれどトライしなければならない。こんな風に特別に長く逃げたのは初めてだと思う。勝てなかったとしても、このことはボクの記憶に長く残るだろう」

8月30日はアルメンドラレホからマイレナ・デ・アリハラフェまでの205.9kmで平坦区間の第7ステージが行われる。
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■第6ステージ結果[8月29日/グイフエロ~カセレス/175km]

1 ミカエル・モルコフ(サクソ・ティンコフ/デンマーク)3時間54分15秒

2 マキシミリアノアリエル・リチェセ(ランプレ・メリダ/アルゼンチン)

3 ファビアン・カンチェッラーラ(レディオシャック・レオパード/スイス)

4 タイラー・ファーラー(ガーミン・シャープ/米国)

5 フアンアンチニオ・フレチャ(バカンソレイユ・DCM/スペイン)

6 マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)

7 トニー・マルティン(オメガファルマ・クイックステップ/ドイツ)

8 ジャンニ・ミールスマン(オメガファルマ・クイックステップ/ベルギー)

9 フィリップ・ジルベール(BMC/ベルギー)

10 グレアム・ブラウン(ベルキン/オーストラリア)

■第6ステージまでの総合成績

1 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)22時間38分07秒

2 クリストファー・ホーナー(レディオシャック・レオパード/米国)+3秒

3 ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)+8秒

4 アイマル・スベルディア(レディオシャック・レオパード/スペイン)+16秒

5 アレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム/スペイン)+21秒

6 ロベルト・キーゼルロブスキー(レディオシャック・レオパード/クロアチア)+26秒

7 リゴベルト・ウラン(スカイ/コロンビア)+28秒

8 ダニエル・モレノ(カチューシャ/スペイン)+31秒

9 ラファウ・マイカ(サクソ・ティンコフ/ポーランド)+38秒

10 ロマン・クロイツィーゲル(サクソ・ティンコフ/チェコ)+42秒

13 バウケ・モレマ(ベルキン/オランダ)+48秒

16 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+53秒

21 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・メリダ/イタリア)+1分15秒

27 イバン・バッソ(キャノンデール/イタリア)+1分32秒

29 ティボー・ピノ(FDJ.fr/フランス)+1分41秒

42 セルヒオルイス・エナオ(スカイ/コロンビア)+2分59秒

[各賞]

■ポイント賞:マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)

■山岳賞:ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)

■コンビネーション賞:ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)

■チーム成績:レディオシャック・レオパード(ルクセンブルク)

(http://www.lavuelta.com/)