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御堂筋を「シャンゼリゼ」に!? 大阪市が自転車レーン整備案、市民からも意見募集

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「御堂筋をパリのシャンゼリゼ通りに」。大阪市は10月、市の中心部を南北に走る御堂筋について、本線と並走する側道を自転車通行空間などに転換する計画を発表した。車重視の道路整備から転換し、自転車と歩行者の重視を打ち出しているのが特徴だ。早ければ2016年度にも一部完成をめざすという。

 

 

御堂筋の南側整備区間のイメージ図(大阪市資料から引用)


■40年でクルマ半減、自転車7倍に

御堂筋の車道は本線4車線、側道2車線からなる幹線道路。沿道は百貨店やオフィスなどが立ち並ぶ一大商業地域だ。

整備の対象となるのは淀屋橋-難波西口間の約3.1キロで、南行きの一方通行。新橋交差点から南側の約1.2キロは側道をなくして対面通行の自転車レーンを整備するほか、歩道も拡幅する。一方、新橋交差点から北側は南側と比べて車の交通量が多いため、側道を本線側にずらした上で、対面通行の自転車レーンを設ける。

今回の整備の特徴は、歩行者と自転車の重視を打ち出していることだ。御堂筋の交通量はこの40年で車が半減する一方、自転車は7倍に増加。現状では歩道上を自転車と歩行者が一緒に通行しているが、自転車レーンの整備により自転車を分離し、歩行者が安心して歩けるようにする。

橋下徹市長は2日の会見で「車のための御堂筋から、自転車、歩行者のための御堂筋にしたい」と話した。

 

■専門家「都市全体の計画も必要」

今回の整備案について、自転車政策に詳しい古倉宗治氏は次のように評価する。「自転車レーンは一方通行にするのが望ましいが、自転車の反対車線に出ずに追い越せるなど、十分な幅員があれば、対面通行もありうる。欧米にも同様の事例がある」

一方で古倉氏は「レーン内を自転車が右側通行したり、道路全体で右側通行となったりする場合には、脇道からの車と出会い頭に衝突する危険が高まる」とも指摘。その上で「左側通行を路面表示や看板で促す必要がある。また、脇道から出る車にも自転車道との交差部分での一旦停止や安全確認を呼びかけることも必要」と提案した。

さらに古倉氏は「単発の整備を積み重ねても全体の自転車利用や安全性、快適性の促進にはつながらない。都市全体の自転車ネットワーク計画も進める必要がある」と話した。

大阪市では11月14日まで、整備案への市民からの意見募集(パブリックコメント)を行なっている。(斉藤円華)

<参考リンク>大阪市 御堂筋の道路空間再編について(案)  http://www.city.osaka.lg.jp/templates/jorei_boshu/kensetsu/0000284121.html