ブエルタ第7ステージはシュティバルが世界チャンピオンをスプリントで下して区間初優勝
第68回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月30日にアルメンドラレホからアンダルシア地方のマイレナ・デ・アリハラフェまでの205.9kmで第7ステージを競い、元シクロクロス世界チャンピオンのズデネク・シュティバル(オメガファルマ・クイックステップ)が、ロード世界チャンピオンのフィリップ・ジルベール(BMC)を一騎打ちのゴールスプリントで下し、グランツールでの区間初優勝を果たした。ゴール手前10kmからアタックした2人を捕らえそこなった集団は1秒遅れでゴールし、ロベルト・ワーグナー(ベルキン)が3位になった。リーダージャージのマイヨ・ロホはイタリアのビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)が守った。
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第7ステージは195選手が出走。11km地点からクリスティアン・クニース(スカイ)、フランシスコハビエル・アラメンディア(カハルラル)、マルコ・ピノッティ(BMC)が逃げ出し、55km地点で集団に最大で7分12秒差を付けたが、ランプレ・メリダが集団を引き、それ以上のタイム差は許さなかった。南下を続けるブエルタは、この日南部のアンダルシア地方に到達。気温は33度C以上になった。
ゴールまで残り17kmでクニースとアラメンディアは集団に吸収された。ピノッティは単独で抵抗を続けたが、彼も2km先で捕まってしまった。1つになった集団はレディオシャック・レオパードが引いてゴールを目指していたが、残り11kmでダニエル・マーティン(ガーミン・シャープ)が落車。チームメートの助けを借りて集団への復帰を試みたが、結局1分以上遅れてゴールした。
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ゴールまで残り10kmで、集団の先頭からアタックしたのはアルカンシエルのジルベールとシュティバルだった。今大会で連日積極的な動きを見せているファビアン・カンチェッラーラ(レディオシャック・レオパード)とアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)が追走を試みたが、集団は彼らを行かせはしなかった。そしてマイヨ・ベルデを着たマイケル・マシューズを勝たせたいオリカ・グリーンエッジが列車を作って追走したが、その差は残り6kmで12秒、残り2kmでも縮まらず、15秒の差があった。フラム・ルージュを通過したあと、ジルベールの後ろについて走っていたシュティバルは、後方に迫る集団を振り返って確認したあと、ロングスプリントを敢行。ジルベールも抵抗し、最後はフィニッシュラインで車体を投げ打つゴール勝負を演じたが、両手を上げて勝利をアピールしたのはシュティバルだった。
ブエルタ開幕の6日前にUCIワールドツアーのエネコ・ツアーで総合優勝した27歳のシュティバルは、次の目標はブエルタでの区間優勝だと言っていた。「エネコツアーで初めてステージレースを制したあと、ブエルタに来たときはまだ回復していなかった。チームTTで勝てなかったのはちょっとがっかりだった。区間優勝したいと思っていたけど、7日目で勝てるとは思っていなかったよ。世界チャンピオンを打ち負かすのはとても難しかったけど、ボクは自分のスプリントを完璧にスタートさせた。1センチの差だろうと1ミリの差だろうと関係ない。ボクは勝ったんだ!」と、シュティバルは喜びを語っている。「昨日はボクたちにとって驚きの1日だった。ゴール後はがっかりしなければならなかったけれど、ボクたちはマルティンを抱きしめた。彼が勝てなかったことを受け入れるのは本当に難しかったけれど、チーム全体が彼からやる気をもらって、士気が上がったのさ」
8月31日はヘレス・デ・ラ・フロンテラからエステポナのアルト・デ・ペニャス・ブランカスまでの166.6kmで中級山岳区間の第8ステージが行われる。ゴールはカテゴリー1の頂上ゴールで、全長14.5km、標高は980メートルとさして高くはないが、平均勾配は6.6%で、最初の2km地点に12.5%という難所がある。
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■第7ステージ結果[8月30日/アルメンドラレホ~マイレナ・デ・アリハラフェ/205.9km]
1 ズデネク・シュティバル(オメガファルマ・クイックステップ/チェコ)4時間51分27秒
2 フィリップ・ジルベール(BMC/ベルギー)
3 ロベルト・ワーグナー(ベルキン/ドイツ)+1秒
4 アドリアン・プティ(コフィディス/フランス)+1秒
5 フアンアンチニオ・フレチャ(バカンソレイユ・DCM/スペイン)+1秒
6 アンドリュー・フェン(オメガファルマ・クイックステップ/英国)+1秒
7 エドワルド・ボアソンハーゲン(スカイ/ノルウエー)+1秒
8 ダニロ・ワイス(BMC/スイス)+1秒
9 クラース・ロードウエイク(BMC/ベルギー)+1秒
10 レイナルト・ヤンセバンレンスブルク(アルゴス・シマノ/南アフリカ)+1秒
116 ダニエル・マーティン(ガーミン・シャープ/アイルランド)+1分33秒
■第7ステージまでの総合成績
1 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)27時間29分35秒
2 クリストファー・ホーナー(レディオシャック・レオパード/米国)+3秒
3 ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)+8秒
4 アイマル・スベルディア(レディオシャック・レオパード/スペイン)+16秒
5 アレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム/スペイン)+21秒
6 ロベルト・キーゼルロブスキー(レディオシャック・レオパード/クロアチア)+26秒
7 リゴベルト・ウラン(スカイ/コロンビア)+28秒
8 ダニエル・モレノ(カチューシャ/スペイン)+31秒
9 ラファウ・マイカ(サクソ・ティンコフ/ポーランド)+38秒
10 ロマン・クロイツィーゲル(サクソ・ティンコフ/チェコ)+42秒
13 バウケ・モレマ(ベルキン/オランダ)+48秒
16 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+53秒
21 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・メリダ/イタリア)+1分15秒
27 イバン・バッソ(キャノンデール/イタリア)+1分32秒
29 ティボー・ピノ(FDJ.fr/フランス)+1分41秒
41 セルヒオルイス・エナオ(スカイ/コロンビア)+2分59秒
43 ダニエル・マーティン(ガーミン・シャープ/アイルランド)+3分39秒
[各賞]
■ポイント賞:マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)
■山岳賞:ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)
■コンビネーション賞:ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)
■チーム成績:レディオシャック・レオパード(ルクセンブルク)