【GIRO速報】ジロ第3ステージはマリア・ローザのマシューズが優勝/ポッゾビーボが落車で負傷してリタイア!
第98回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は5月11日にラパッロからセストリ・レバンテまでの136kmで、中級山岳の第3ステージを競い、マリア・ローザを着たオーストラリアのマイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ)が、集団ゴールスプリントを制して区間優勝した。
この日はカテゴリー2のバルバジェラータ峠の下りで地元イタリアのドメニコ・ポッゾビーボ(AG2R)が転倒するアクシデントが発生。彼はそのまま救急車で搬送され、レースを棄権した。レースドクターの発表によれば、落車直後のポッゾビーボは意識もあり、幸いケガは深刻なものではなかった。
病院での精密検査の結果、ポッゾビーボは頭蓋骨と顔面の外傷と、おもに顔面に裂傷を被っていると主催者が発表している。最初に治療を受けた時点から、はっきりと意識があり、自発的な呼吸もできていた。彼は事故現場で蘇生の専門家に付き添われて治療を受け、精密検査を受けるために救急車を経由して救急ヘリコプターでサン・マルティーノ病院へ運ばれた。搬送の間もはっきりと意識があって安定していた。
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第3ステージは194選手がスタート。ロシアのアントン・ボロビエフ(カチューシャ)が胃腸炎で出走しなかった。スタートして5kmで25人の選手が集団からアタックした先行。この逃げにはフィリップ・ジルベール(BMC)やディエゴ・ウリッシ(ランプレ・メリダ)が加わっていた。
レース後半に入り、カテゴリー2のバルバジェラータ峠で逃げ集団からロシアのパベル・コチェトコフ(カチューシャ)がアタックし、独走でゴールまで残り43.5kmの山頂を通過した。この時、コチェトコフとティンコフ・サクソがコントロールする集団のタイム差は1分あった。
ジルベールを含めた追走グループから、ゴールまで残り13.9kmでアダム・ハンセン(ロット・ソウダル)がアタックしたが、マリア・ローザのマイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ)のチームメートであるサイモン・クラークがそれを見逃しはしなかった。
ハンセンとクラークにマチエイ・パテルスキー(CCC)が加わり、残り10kmで先頭のコチェトコフを捕まえたが、集団はすぐ後方に迫っていた。結局逃げていた4人はゴールまで残り5kmを切ってメイン集団に吸収され、最後はゴールスプリントに持ち込まれた。そして24歳のマシューズが、今年もマリア・ローザを着て区間1勝目を上げた。
■マリア・ローザを着て区間優勝したマシューズのコメント「今日は朝、マリア・ローザを着た瞬間からとても特別だった。チーム全体が僕のために100%働いてくれるとわかるから、マリア・ローザは自信を与えてくれた。全力をつくしてくれたチームのために仕上げをするのは、本当にすばらしい気分だね」
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5月12日はキャーバリからラ・スペツィアまでの150kmで、カテゴリー3級の山岳ポイントを3ヶ所越える中級山岳区間の第4ステージが行なわれる。
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■第3ステージ結果[5月11日/ラパッロ~セストリ・レバンテ/136km]
1 マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)3時間33分53秒
2 ファビオ・フェッリーネ(トレック/イタリア)
3 フィリップ・ジルベール(BMC/ベルギー)
4 セルゲイ・ラグチン(カチューシャ/ロシア)
5 パオロ・ティラロンゴ(アスタナ/イタリア)
6 ルーカ・パオリーニ(カチューシャ/イタリア)
7 フランチェスコ・ガバッツィ(サウスイースト/イタリア)
8 エンリーコ・バッタリン(バルディアーニ・CSF/イタリア)
9 ルイスレオン・サンチェス(アスタナ/スペイン)
10 ホナタン・モンサルベ(サウスイースト/ベネズエラ)
102 別府史之(トレック/日本)+14分07秒
171 石橋学(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/日本)+22分12秒
■第3ステージまでの総合成績
1 マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)8時間06分27秒
2 サイモン・クラーク(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)+6秒
3 サイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)+10秒
4 エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ/コロンビア)+10秒
5 ロマン・クロイツィーゲル(ティンコフ・サクソ/チェコ)+17秒
6 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)+17秒
7 マイケル・ロジャース(ティンコフ・サクソ/オーストラリア)+17秒
8 パオロ・ティラロンゴ(アスタナ/イタリア)+23秒
9 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)+23秒
10 ディエゴ・ローザ(アスタナ/イタリア)+23秒
14 フィリップ・ジルベール(BMC/ベルギー)+25秒
15 リゴベルト・ウラン(エティックス・クイックステップ/コロンビア)+29秒
30 リッチー・ポート(チームスカイ/オーストラリア)+37秒
44 カルロス・ベタンクール(AG2R/コロンビア)+58秒
51 ダミアーノ・クネゴ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/イタリア)+1分07秒
110 別府史之(トレック/日本)+17分37秒
191 石橋学(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/日本)+43分45秒
[各賞]
■ポイント賞(マリア・ロッサ):エリア・ビビアーニ(チームスカイ/イタリア)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):パベル・コチェトコフ(カチューシャ/ロシア)
■新人賞(マリア・ビアンカ):マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)
(http://www.gazzetta.it/Giroditalia/2015/it/)