大石一夫が優勝！　全日本最速店長選手権2014 サイクルスポーツのニュース

自転車屋さんの店長さんのなかには、すごく走れる人たちがいるよね。その人たちのなかで一番速い人ってだれなんだろう？そんな素朴な疑問からスタートしたサイクルスポーツの企画「全日本最速店長選手権」。今年で4回目の開催となった。参加者は過去最高の36人。

会場となったのは、今年も千葉県成田市にある下総運動公園内サイクルロード。過去3回はポイントレース形式で競われたが、今年はシンプルにフィニッシュ地点での順位を争うロードレース（クリテリウム）形式とした。距離は1.5kmのコースを50周する75km。台風の直撃も心配されたが、スタートするころには雨も上がってのレースとなった。

１周のフォーメーションラップを終えてレースはスタート。一気にスピードが上がる。まずは昨年の覇者である岩佐（サイクルフリーダム）をはじめ、山崎（ブレアサイクリング）、丸山（チクリ・ヒデ）、井上（サイクルぴっとイノウエ）4人の逃げができる。
この逃げは8周目に吸収された。その後は新保（スプリント）や、西谷（サイクルポイントオーベスト）らが集団から抜け出そうとするが決まらず。13周目から14周目にかけて、三浦（スペシャルゲスト）のペースアップから、大石（シクロオオイシラヴニール）、藤原（ウェーブバイクス総社店）、丸山の逃げが決まる。

21周目には逃げ集団が再編され、大石、藤原、丸山、新保、岩佐の5人に。ここから27周目に岩佐が単独で抜け出す。31周目で集団から42秒のアドバンテージを得るも、38周目で吸収された。
そして、この日の勝負どころ、41周目から42周目にかけて西谷、藤原、大石という強力な逃げ集団が形成された。みるみる集団との差が開いていく。
45周目には集団まで37秒のアドバンテージを獲得。勝負はこの3人に絞られた。ラスト2周で西谷が逃げ切りを試みるも、許されず、ゴールスプリントへ。これを大石が獲って、みごと2012年に続いて2回目の最速店長の称号を手に入れた。

ゴール後に大石は「今日は、今年亡くなった森幸春さんのために走った。実際レース中には何度も森さんが背中を押してくれた気がする」と語り、亡き森師匠へ捧げる勝利となった。
2位には藤原、3位には西谷が入った。昨年は落車でリタイヤとなった藤原だが、今年は表彰台を必達目標として会場入り。
店舗も増え、忙しくなった仕事の合間で、チーム員と練習を重ねての勝利だ。インタビューの時にはチーム員から贈られた応援色紙を持っていた。

西谷はこの企画がスタートするきっかけになった一人。毎年優勝候補に挙げられながら、上位が遠かった男が、ついに表彰台を手に入れた。何度も何度もペースを上げるタフな走りは、力強かった。
店長の機材レポートや、レースレポートは10月20日発売のサイクルスポーツ12月号および、当サイトにて掲載する。
※最後に、参加してくださった店長にはもちろん。スタート前のコース整備や、フィードをお手伝いいただいた大福屋のチームの方、ワイズロードのチームの方にはこの場を借りて御礼申し上げます。

■全日本最速店長選手権2014 Shooting by SHIMANO SPORTS CAMERA http://www.cyclesports.jp/depot/detail.php?id=10425