【GIRO速報】ジロ2015開幕! 初日のチームTTはオリカ・グリーンエッジが優勝してゲランズがマリア・ローザ獲得
3大ツアーの1戦である第98回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)が、5月9日にイタリア北西部のリグーリア海岸で開幕した。
初日はサン・ロレンツォ・アル・マーレからサンレモまでの17.6kmでチームタイムトライアルが競われ、オーストラリアのオリカ・グリーンエッジが昨年につづいて連覇し、最初のマリア・ローザは34歳のサイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ)が獲得した。
ゲランズは昨年末にトレーニング中の落車で鎖骨を骨折し、今シーズンは開幕からナショナル選手権もツアー・ダウンアンダーも欠場した。さらに復帰戦だった3月のストラーデ・ビアンケでも落車でヒジを骨折し、春のクラシックにも万全で望むことができなかった。
しかし、マリア・ローザ獲得は、そのすべてを埋め合わせられる結果になっただろう。ゲランズは2009年のジロで区間優勝はしていたが、マリア・ローザを着用したのは初めて。彼は2013年のツール・ド・フランスでマイヨ・ジョーヌも着用していて、これで2つのグランツールでリーダージャージを着用したことになった。
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■マリア・ローザを獲得したゲランズのコメント「僕たちは昨日コースを2回試走して、今朝は1回した。ほとんどの他のチームと同じだ。
「オリカ・グリーンエッジのアドバンテージは、チームタイムトライアルという種目で本当に世界最高のスペシャリストが数人いることだ。他のメンバーは自分たちの役割を理解しているから、チームタイムトライアルで100%のパフォーマンスができるんだ。
「今シーズンはとても厳しいスタートだった。最初の目標だったツアー・ダウンアンダーを逃し、ストラーデ・ビアンケではまた後退し、それはシーズンで2つ目の目標だったアルデンヌ・クラシックに最高のコンディションで望めないことを意味していた。
「だから今日はチームメートたちのために働いた。今はその働きのお返しをもらって、いい成績が得られることを望んでいる。僕の不運は終わったのさ」
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第1ステージには参加22チームの197人がスタートした。ニュージーランドのジョーシ・ベネット(チームロトNL・ユンボ)は健康上の問題で出走できなかった。チームの発表によれば、木曜日に行われたUCI(国際自転車競技連合)のレース前の定期検査で、ベネットは低いコルチゾール値が測定されたためだった。
UCIのルール上では、ベネットはジロへの出場が許されたのだが、彼が所属しているオランダのチームロトNL・ユンボはMPCCのメンバーであり、MPCCのルールではコルチゾール値が低すぎる選手はその値が正常に戻るまで8日間レースできないことになっている。
このMPCCルールを守り、チームロトNL・ユンボは開幕前日にベネットをジロに出場させない決定を下した。他の選手と交代することはできず、チームロトNL・ユンボは1人少ない8人で初日のチームタイムトライアルを走らなければならなかった。
5月10日はアルベンガからジェノバまでの177kmで第2ステージが行なわれる。ゴールスプリントが予想される平坦区間にカテゴリー分けされたステージで、ゴールのジェノバは9.5kmのローカルラップを2周するレイアウトになっている。(MAP:RCS Sport)
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■第1ステージ結果
[5月9日/サン・ロレンツォ・アル・マーレ~サンレモ/17.6km(チームTT)]
1 オリカ・グリーンエッジ(オーストラリア)19分26秒
2 ティンコフ・サクソ(ロシア)+7秒
3 アスタナプロチーム(カザフスタン)+13秒
4 エティックス・クイックステップ(ベルギー)+19秒
5 モビスターチーム(スペイン)+21秒
6 IAMサイクリング(スイス)+25秒
7 BMCレーシングチーム(米国)+25秒
8 FDJ(フランス)+26秒
9 チームスカイ(英国)+27秒
10 チームカチューシャ(ロシア)+27秒
11 トレックファクトリーレーシング(米国)+29秒
12 ロット・ソウダル(ベルギー)+29秒
13 チームロトNL・ユンボ(オランダ)+36秒
14 バルディアーニ・CSF(イタリア)+37秒
15 CCC・スプランディ・ポルコウィツェ(ポーランド)+45秒
16 AG2R・ラモンディアル(フランス)+48秒
17 チームジャイアント・アルペシン(ドイツ)+49秒
18 サウスイースト(イタリア)+52秒
19 チームキャノンデール・ガーミン(米国)+53秒
20 NIPPO・ヴィーニファンティーニ(イタリア)+57秒
21 ランプレ・メリダ(イタリア)+59秒
22 アンドロニジョカットリ(イタリア)+1分03秒
■第1ステージまでの総合成績
1 サイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)19分26秒
2 マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)
3 マイケル・ヘップバーン(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)
4 ピーテル・ウィーニンフ(オリカ・グリーンエッジ/オランダ)
5 サイモン・クラーク(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)
6 エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ/コロンビア)
7 マヌエーレ・ボアロ(ティンコフ・サクソ/イタリア)+7秒
8 ロマン・クロイツィーゲル(ティンコフ・サクソ/チェコ)+7秒
9 マイケル・ロジャース(ティンコフ・サクソ/オーストラリア)+7秒
10 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)+7秒
13 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)+13秒
22 トム・ボーネン(エティックス・クイックステップ/ベルギー)+19秒
27 リゴベルト・ウラン(エティックス・クイックステップ/コロンビア)+19秒
42 フィリップ・ジルベール(BMC/ベルギー)+25秒
57 リッチー・ポート(チームスカイ/オーストラリア)+27秒
111 ドメニコ・ポッゾビーボ(AG2R/イタリア)+48秒
112 カルロス・ベタンクール(AG2R/コロンビア)+48秒
137 ダミアーノ・クネゴ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/イタリア)+57秒
161 石橋学(NIPPO・ヴィーニファンティーニ/日本)+1分12秒
192 別府史之(トレック/日本)+3分20秒
[各賞]
■新人賞(マリア・ビアンカ):マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)