第5回 ゆるゆる遠州ガイドライド 参加レポート 『緑と光とスイーツ 旬とご利益巡りの自転車旅』
4/25(土)Bコース 初・中級者向コース 約55km
■ルート:掛川市役所-旧東海道松並木-油山寺-可睡斎-桶ヶ谷沼-磐田グランドホテル(昼食)-駿遠線跡-名倉メロン農場-法多山-エコパ-掛川市役所
■ルートラボデータ(ルート調整中)距離:54.7km 最大標高差:89m 獲得標高:上り316m 下り321m
http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=2e0900d1a22cf1e847a2722055ae6535
■参加者16人/ロコガイド4人
旧東海道の松並木が木陰を作る
『第5回 ゆるゆる遠州ガイドライド 2Days』の初日である4月25日(土)、袋井市を中心に走るBコースに参加した。台湾からの参加者、サミュエルさんと、ニューマンさんもこのコースを選択した。
掛川市役所駐車場をスタート。しばらく走ると曲がりくねった松の古木が両側に現われる。旧東海道の松並木だ。江戸時代のハイウェーも今は高速道やバイパスができたお陰で生活道や通学路として使われている。交通量が少なく風情があり、ヒューマンスケールで自転車走行に向いている。午後にも松並木の旧東海道がルートに組み込まれていた。
法多山尊永寺仁王門前にあるサイクルラック
Bコースは、袋井市に点在する遠州三山巡りの旅。午前中に、北部の医王山油山寺(いおうざんゆさんじ)と萬松山可睡斎(ばんしょうざんかすいさい)に参詣、夕方に南部の法多山尊永寺(はったさんそんえいじ)を訪れる。ガイドツアーと銘打っているだけに、三山とも短い時間でざっと見て回る形だが、現地ガイドによる案内と解説が付く。
法多山の仁王門前に、竹竿と木でできたサドル掛けサイクルラックと箱に格納されたフロアポンプと携帯工具が設置されていた。箱には「BIKE FRIENDLY STATION」の張り紙。「ふくろい自転車旅研究会」が市内の観光地に、サイクルステーションを整備してきた成果を垣間見ることができた。
郷土資料館には軽便鉄道駿遠線のSLが保存されていた
このコース、もう一つテーマはグルメ。可睡斎門前にある瀬川屋でぼたん餅、昼食は磐田グランドホテルの特製サンドイッチランチ、名倉メロン農場のマスクメロン、法多山だんご茶屋のくし団子。もちろんおいしい遠州のお茶がセットで供される。白状すると、名倉農場のメロンは、我が生涯で最高の味であった。
若葉が芽吹く茶畑のなかを走るコース設定
国道や県道は通らず渡るのみで、川の土手道、茶畑や田んぼのなか、住宅地、自然観察路、鎌倉時代の古道、旧東海道、寺社の参道…自転車の機動力を生かして狭い道へ入り込み、細かい道をつないで走る。目前の景色が本のページをめくるように次から次へと変わり、飽きることがない。
異色の道も体験。軽便鉄道(軌道76cm)の静岡鉄道駿河遠線の廃線跡がところどころ自転車歩行者道になっていて、そこを走ることができた。かわいいプラットホームの跡が残る細い道が住宅街の中に続くシュールな光景。郷土資料館には小さなSLが保存されていた。
2019年ラグビーワールドカップ開催予定のエコパスタジアムを一周
こんなに細かいルート設定では、ガイド氏が道を間違えるのではと思ったが杞憂だった。2日間で1回だけ、それも10mも行かずに気付き事なきを得た。「コースごとに、最低2回は試走しています。雨の日が多かったので、車に乗り合いでもコースを調べたそうです」と、イベント事務局の提坂まきこさん。
1コースに4~5人のガイドが付く理由も尋ねてみた。「1コースの参加者は、20人以下にして、5人のゲストに1人のガイドを付けるのでその人数になります。安全管理のためです。地元ガイドは今回約50人が参加しましたが、他に約10人いて合計でやく60人が登録しています」サイクリングと郷土への愛に満ちたコース設定だった。
「自力で走ろうとしてもルートが細かすぎてトレースできない」とスタッフに言うと、「またこのツアーに参加すればいいじゃないですか」。なるほど、初回から5回連続、しかも京都から参加している女性参加者がいるわけが分かった。