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ジャイアント2016年モデル発表! 注目アイテムはどれ?

新製品

なんといっても目玉はTCRアドバンスドシリーズ

ジャイアントのトップレンジを長年になってきたTCRシリーズがフルモデルチェンジ。アイコンであるスローピングフレームは変わらず。開発を”動的な”視点から行っている。静止状態での荷重試験ではなく、実走した時にどこにどのような力が加わるのか、それを踏まえて最高の走行性能をには何が必要なのかを計算し設計されたフレームだ。

ジャイアントは自社でプリプレグ(カーボン繊維に樹脂を含浸させたカーボンシート)を製作する技術をもっており、このTCR最適なプリプレグと、積層を見直すことで従来モデルでは350枚のパーツでフレームを作っていたところを、250枚に削減。181gの軽量化を達成している。

最新モデルは重量剛性比を重視して開発された。単に軽いだけではなく、重量に対してどれだけ剛性を出しているのかに着目することで静止状態のスペックではなく、走ったときに本当によく走るバイクに仕上げることが出来るという。

これを達成するために、完成車に組み合わされるホイールも一緒に開発された。フルカーボンリムのチューブレス対応ホイールだ。従来のホイール、他社のホイールよりもブレーキングの熱に強くなっている。長時間のブレーキングによって発生する熱で、リムの破断が起きないようテストを重ねることで最高のカーボン素材と積層を導き出した。




●TCRアドバンスドSL0(写真のモデル)
フレームセット価格/30万円(税抜、Mサイズ重量1200g)、シマノ・デュラエースDi2完成車価格/83万円(税抜)

●TCRアドバンスドSL1
シマノ・アルテグラDi2完成車価格/60万円(税抜)

●TCRアドバンスドSL2
シマノ・アルテグラ完成車価格/43万円(税抜)
 

ホイール単体でも欲しい!

このホイールすごいのはリムだけではない。リヤホイールに採用された独自のスポークの組み方にも注目だ。一見すると普通のクロス組ホイールのように見えるがその中身はまったくあたらしいもの。

「ダイナミック・バランスド・レーシング(DBL)」という技術で、クロスしているスポークのテンションが、加速するためにトルクをかけた状態でいちばんバランスがよくなるようにスポークテンションがわざとずらしてあるのだ。これにより、とてもよく進むホイールに仕上がっているという。

そこで、疑問になるのがトルクがかかっていない状態ではバランスの悪いホイールにならないか?ということ。その対策としてクロスしているスポークは太さの違うものが使用されているという手間のかけようだ。スポーク自体の太さが違うので力がかかっていない状態でもホイールのバランスが悪くなることはないという。


●SLR0(リムハイト30mm、リム幅23mm、重量1331g)
価格/9万5000円(税抜、フロント)、12万5000円(税抜、リヤ)

●SLR1(リムハイト30mm、リム幅23mm、重量1425g)
価格/7万円(税抜、フロント)、8万円(税抜、リヤ)

●SL1(アルミリム、リムハイト24mm、リム幅23mm、重量1585g)
※上位モデルと同じDBLで組まれたアルミリムモデル
価格/2万8000円(税抜、フロント)、3万8000円(税抜、リヤ)
 

気張らない自由なバイクを

MTBでもないクロスバイクでもないし、グラベルロードでもない。そんな新しいカテゴリーに登場したのがこの「タフロードSLR」。

最初から前後キャリアを装備し、29×2.0インチの太めのタイヤを装備している。かっとばしたいわけじゃない。でも思いつくままに走ってみたい。そこにリスクを考える必要を減らせる装備のバイクが欲しいという、ちょっと大人な自転車遊びをかなえてくれるバイクだ。

キャリアにフルでバッグを装備して週末ツーリングするもよし、少ない装備で日常使いもできる。

フォークはサスペンションではなくカーボンフォークを採用。カーボンのしなりを妨げないようにキャリアの取り付け位置も工夫されている。メインフレームはアルミ製。ALUXX SLRという同社のアルミロードバイクにも採用される軽量チューブを採用している。

シートポストにはデファイで培った「Dフューズ」カーボンシートポストを採用。断面形状をD型にすることでしなりやすくし、振動吸収性を確保している。

●タフロードSLR1
スラム・GX/X7完成車価格/14万円
 

女性モデルはLiv(リブ)にお任せ

ジャイアントの女性向けモデルの総称が「Liv(リブ)」。世界中の女性サイクリストのためにロードバイクはもちろん、ディスクブレーキロード、MTB、クロスバイク、小径車をラインナップ。

価格帯もトップレンジからエントリーグレードまで取りそろえている。またウエアやヘルメットなどのアクセサリー類も充実している。

それぞれのプロダクトのスペックは女性向けに設計されているのはもちろん、直営店へのレクチャーも欠かさない。

「自転車というモノを売るのではなく、サイクリングという体験を売る」ことを重視している。バイクを買ってもどこに走りに行けばいいかわからない。どうやって走ればいいかわからないと悩んでいるならジャイアントストアが手助けしてくれるだろう。
 

サドル選びの新機軸「ダイナミックサイクリングフィット」

独自のサドルフィッティングシステム「ダイナミックサイクリングフィット」も発表された。テストサドルにまたがりペダリングする。するとテストサドル上にいくつかの色が現れる。

この色分けはジャイアントがサドルと骨盤がどう接触しているのか確認するために考案したもので、サドルを4つのゾーンに分け、どのゾーンが出現するかで骨盤が接触しているのかを確認し「フォワード」、「ナチュラル」、「アップライト」の3つのタイプに分ける。それによって最適なモデルがわかる仕組みだ。

 

問・ジャイアント