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萩原麻由子、アジア選手権 個人ロードレースで銅メダル獲得
レース
2016.01.29
1月23日、東京都大島町で開催されたアジア選手権大会エリート女子・ロードレースで、萩原麻由子(ウィグル・HIGH5)が3位入賞。勝てなかった悔しさを抱えながらも表彰台に上がり、銅メダルを受け取った。
11.9kmの周回コースを9周回する107.1kmで開催されたエリート女子のロードレース。アジア各国から集まった40名の強豪選手たちがスタートラインに立ち、気温5度前後の厳しい寒さのなか、アジアナンバーワンを決める年に一回の大切な大会がスタート。日本からは萩原のほか、3選手が参加。4名で日本代表チームが編成された。
序盤は大きな動きがなく、レースはゆっくりと進み、中盤になり少しずつアタックがかかり始める。そして残り2周回に入った登坂区間で、萩原がアタックを仕掛け、ライバルである韓国のナ・アルム選手が追走。2選手が集団から抜け出す形でレースが大きく動いた。
優勝候補2選手による決定的な動きに、日本、中国から各1選手が追いつき、4名の先頭集団で後続からタイムを稼ぐ。そして、最後は4名によるゴールスプリントとなり、韓国のナ選手が優勝、萩原が3位でフィニッシュした。
勝利だけを狙っていた萩原にとって、3位は負けであり、大きな悔しさの残る結果となったが、これから始まるヨーロッパでのレースシーズンに向けて気持ちを切り替え、今まで以上の強い意志をもち前に進む。ヨーロッパのトップレースやリオ五輪での活躍を大きな目標に、本格的な2016シーズンがスタートした。
萩原麻由子のコメント:
アジア選手権ロードレース、リオ五輪枠獲得へ向け戦いましたが、力およばず3位に終わりました。チームには全力を尽くしてもらいました。レース前半部から坂口選手を中心に、金子選手と共に韓国中心とした他国の攻撃から万全に守ってくれました。そして中盤以降の金子選手の渾身の攻撃から始まったレース、自らの攻撃、あとは自分が勝つだけの展開に持ち込みました。
しかし自分の力不足で、3位に終わりました。皆が全力を尽くしたレースを、最後私が全部台無しにしてしまった。不安と焦りから、頭ががんじがらめになってしまい、勝負に出きれなかった。そんな甘い攻撃で、勝負に勝てるはずなどない。
今回のレースは五輪枠獲得ということもあり、事前合宿や選考会を重ね、万全な体制でレースに臨みました。そのレースにチーム全力で臨み、負けてしまった。そして1位の韓国のナ選手の強さと、韓国チーム力の前に屈しました。これは今回のチームのエースとして選んでもらった私の責任であり、負けてしまった結果はもう変わることはありません。
しかし、皆の力により3位に入ることができたということも、変わらない事実です。女子のロードレース五輪枠獲得の期限は5月31日まで続きます。今できることは、この期間内にUCI国際レースで入賞し、できるかぎりUCIポイントを加算していくことです。そして個人ランキング100位以内、もしくは国別ランキングで22位以内に入ることです。
今回の皆の努力で得ることができたアジア選手権3位のUCIポイントを元に、これから始まる欧州でのレースでUCIポイントを獲得し、必ず五輪出場枠を国にもたらすという覚悟を心に誓いました。そして一枠でも多く獲得し、チームとして五輪を戦いたい。これは私の変わらぬ目標です。今回の負けを力に変え、これから始まる厳しいシーズンへ、心を引き締め直し臨みます。
遠方より大島にてご声援頂きました皆さん、ありがとうございました。
失敗を明日に生かし、これからも精進します。
https://www.facebook.com/mayukoden/
今回のアジア選手権エリート女子カテゴリーでは、ロードレース優勝国にリオ五輪の特別出場枠が与えられるルールがあり、日本はそれを逃したが、リオ五輪の出場枠は、5月末日のUCI国別、個人、両ランキングにより最終的に決定する。現在、萩原は個人ランキングで上位にいるが、出場枠を確実なものとするために、今季の前半戦はUCIポイントを稼ぐことが、大切な目標となる。
今後は、2月初めに活動拠点であるヨーロッパへと渡り、スペイン・マヨルカ島で開催されるチームキャンプに参加する。ヨーロッパでの今季初戦は、2月28日にベルギーで開催されるオンループ・ファン・ヘット・ハゲランド(UCI1.1)の予定。