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ジロローザ最終ステージで萩原麻由子が逃げ切り、区間6位でフィニッシュ

レース
7月1日から10日間にわたって熱戦を繰り広げた「ジロ・デ・イタリア・インターナショナーレ・フェミニーレ(通称ジロローザ/2. 女子ワールドツアー)」の最終日、7月10日の第9ステージで、9名の逃げに乗った萩原麻由子(ウィグル・ハイファイブ)が区間6位でゴールした。

 
悔しさを滲ませながら6位でゴールした萩原麻由子   (C) Sonoko TANAKA
悔しさを滲ませながら6位でゴールした萩原麻由子 (C) Sonoko TANAKA


第9ステージは、イタリア北部マッジョーレ湖畔のヴェルバニアをスタート/ゴールとする104.8kmで開催され、1周30kmの周回コースを3周回、そして最終周回にだけ3級山岳ポイントを含む14.8kmのコースが組み込まれるという変則的な周回コース。比較的アップダウンに富んでおり、気温も35度に達する厳しい条件下でのレースとなった。

1周回目の登坂区間で萩原を含む9選手が先行し、最大で集団まで5分以上のタイム差を稼いだ。先頭集団は最終周回に3分以上のリードを守って入ったが、最終周回にだけ加えられる3級山岳の上りで逃げは萩原を含む6選手と人数を減らし、集団とのタイム差も2分、1分半と縮まっていく。


 
最後の3級山岳へと向かう萩原麻由子を含む先頭集団  (C) Sonoko TANAKA
最後の3級山岳へと向かう萩原麻由子を含む先頭集団 (C) Sonoko TANAKA


そしてシクロクロスの世界チャンピオン、タリタ・デヨング(オランダ、ラボ・リブ)が山頂に向けて単独でアタックを仕掛けて先行。そのまま先頭でゴールラインを越え、その後、逃げていた選手5名が続き、萩原はそのなかで5番手、区間6位の成績でゴールした。

アシストとしてチームを支えた萩原の総合成績は36位、区間最高位は最終ステージの6位という結果だが、ウィグル・ハイファイブは、第1、第3、第5、第8ステージで優勝し、全10ステージ中、区間4賞。またエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)は山岳賞を獲得する活躍をみせた。

 
アジアンチャンピオンジャージを着て第7ステージ・個人TTを走る萩原麻由子  (C) Sonoko TANAKA
アジアンチャンピオンジャージを着て第7ステージ・個人TTを走る萩原麻由子 (C) Sonoko TANAKA


萩原麻由子のコメント
「10日間の2016年のジロローザが終幕しました。初日の落車から幕を開けた自身のジロ、例年のように快走できず、苦しい日々となりましたが、どんなに駄目でも諦めずに毎日できることをやっていこうと思い、走っていました。

チームとしてはステージ4勝やエリーザの山岳ジャージなど、良い結果も出ました。一方でマラのリーダージャージを一日も守れなかったこと、うまくコミュニケーションが取れず失敗した日もありました。自分としても調子が今ひとつで思うように働けず、落ち込むことも多い日々でした。

疲労感が集団内全体に垂れ込めていた最終日、苦しいながらも序盤にできた逃げに乗れ、自身としても今大会初めて逃げに乗ることができ、また大会全体としても初めて逃げが最後まで決まった日でした。

最後は力不足で先行した選手から遅れ、集団内の最後尾でゴールしました。この日はチームメイトのエリーザの地元ステージなので、彼女のステージ優勝を一つの目標にスタートしましたが、レース中のコミュニケーション不足や行き違い、最終的に逃げ切った集団内で表彰台にも乗れず、成功とは言える日ではありませんでした。しかし最後に、自分の大好きなジロで久々に自分らしい走りができたことは良かったですし、チームからも評価されました。

自分としても、チーム全体としても決して成功とは言えなかったジロでしたが、『負けた時のほうが勝った時よりも大切』という助言をいただきました。本当にそのとおりで、ジロでの出来事、これまでの出来事を良く振り返り、次に繋げていきたいと思います。

幸いなことに来週金曜日からまた一週間のステージレースに参加が決まっています。これまで良い走り、働きができていない分、これからのシーズン後半で挽回できるよう、一生懸命取り組んでいきたいと思っています。

最後に、今回はなんと遠方日本より現地イタリアまで応援に駆けつけて下さった方がいらっしゃいました。また現地に激励にいらした方や地元イタリアの人々による応援を頂き10日戦うことができました。そして素晴らしい環境で働けている自分の職場=チーム、仲間たちに改めて感謝を実感したジロでもありました。戦はこれからも続くので、レースへの情熱のある限り、どんなことがあっても力一杯ペダルを踏み続けようと思います」


萩原麻由子の次戦は、7月17日〜25日までドイツで開催される「テューリンゲン・ルントファールト デル フラウエン(UCI2.1)」となる。

 
最終ステージのスタートにて。最後まで気の抜けない厳しいステージが続いた (C) Sonoko TANAKA
最終ステージのスタートにて。最後まで気の抜けない厳しいステージが続いた (C) Sonoko TANAKA


ウィグル・ハイファイブ出場メンバー
萩原麻由子(日本)
クロエ・ホースキング(オーストラリア)
マラ・アボット(アメリカ)
エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)
ジョルジア・ブロンジーニ(イタリア)
オードリー・コルドン(フランス)


●ジロローザ 公式ホームページ
http://www.girorosa.it

●UCI女子ワールドツアーについて
http://www.uci.ch/road/news/article/uci-women-worldtour-top-level-racing-worldwide/

■萩原麻由子のフェイスブック https://www.facebook.com/mayukoden/