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ジロ・デ・イタリア第5ステージは集団ゴールスプリントでガビリアが2勝目

レース
 
100回記念大会のジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月10日にシチリア島のペダーラからメッシーナまでの159kmで第5ステージを競い、コロンビアのフェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ)が集団ゴールスプリントを制して今大会2勝目を上げた。

22歳のガビリアはポイント賞でも総合首位に立ち、マリア・チクラミーノも獲得した。総合リーダーのマリア・ローザは、ルクセンブルクチャンピオンのボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ)が守った。


シチリア島最終日の第5ステージは191選手が出走。スタートしてすぐにエフゲニー・シャルノフ(ガスプロム・ルスベロ)がアタックし、マチェイ・パテルスキー(CCC・スプランディ・ポルコウィチェ)とともに逃げ出した。2人は35km地点で4分10秒のタイム差を付けた。しかし、この日は本土への移動もあった距離が短いステージだったこともあり、2人のタイム差はそれ以上大きくはならなかった。

2カ所の中間スプリント地点を、集団はガビリアが先頭で通過。この時点でガビリアはすでにアンドレ・グライペル(ロット・スーダル)よりも7ポイント上回り、ポイント賞総合でトップに立っていた。

ゴールまで残り20kmで逃げる2人と集団のタイム差は1分を切り、2人は残り14.6kmで吸収された。そこから集団ゴールスプリントのための準備がスタートした。

この日はビンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)の故郷メッシーナの市街地に設定された6kmのローカルラップを1周するレイアウトだったのだが、フィニッシュラインを通過する直前に集団から飛び出したニバリのチームメートのルカ・ピベルニク(バーレーン・メリダ)がゴールと勘違いして両手を上げてしまうハプニングがあった。

ゴールまで残り5kmになり、先頭ではロット・スーダル、クイックステップフロアーズ、ボーラ・ハンスグローエが列車を作ろうと試みたが、丸い広場をぐるりと一周する市街地のコースレイアウトに阻まれ、どこのチームも集団の先頭をコントロールできなかった。

フラム・ルージュを通過した後、ガビリアはチームメートのダビデ・マルティネッリとマクシミリアーノ・リチェセに引かれて集団の前方に上がり、スパートしたサム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ)の後方から飛び出し、やすやすと区間2勝目を手中に収めた。

区間2位にはポーランド系イタリア人で23歳のヤクブ・マレツェコ(ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)が入った。22歳、23歳の選手が区間でワンツーフィニッシュしたのは、1989年に22歳のマリオ・チポリーニが優勝して以来の快挙だった。

22歳の若さでジロの区間を同じ年に複数区間優勝したのも、今世紀に入ってからはガビリアが2人目だ。もう一人は22歳でジロを制したダミアーノ・クネゴで、彼はその年、区間4勝していた
 

 


■区間2勝目を上げてポイント賞のマリア・チクラミーノも獲得したガビリアのコメント「マリア・チクラミーノをミラノまで持って帰りたいが、まだたくさんのステージが残っていて、それぞれのステージで僕はただ翌日のことだけを考えるだろう。ミラノの最後の個人TTでそれができたら、若いフェルナンドは大人に成長するだろう。ジロを完走したら史上最も過酷なレースの1つだとわかり、大きな達成感を得られるだろう」


■マリア・ローザを守ったユンゲルスのコメント「マリア・ローザを可能な限り長く守りたいと望んでいる。日曜日はブロッカウス山に上るとても過酷なステージになるだろうが、その前に僕はゲラント・トーマスに対してたった6秒しかリードを持っていない。すべてのライバルに注意を払う必要がある。まだ第5ステージで、総合を争う選手たちは隠れてはいない」



サルデーニャ島での開幕3ステージとシチリア島での2ステージを終えたジロはイタリア本土へと渡り、5月11日はレッジョ・カラブリアからテルメ・ルイジャーネまでの217kmで第6ステージが行われる。テルメ・ルイジャーネのゴールは2kmのアップヒルで平均勾配は5.3%、フラム・ルージュを過ぎた後に最大10%の難所が待ち構えている。
 
MAP : RCS Sport
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■第5ステージ結果[5月10日/ペダーラ~メッシーナ/159km]
1 フェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ/コロンビア)3時間40分11秒
2 ヤクブ・マレツェコ(ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア/イタリア)
3 サム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ/アイルランド)
4 アンドレ・グライペル(ロット・スーダル/ドイツ)
5 フィル・バウハウス(チームサンウェブ/ドイツ)
6 クリスティアン・ズバラーリ(チームディメンションデータ/イタリア)
7 ライアン・ギボンズ(チームディメンションデータ/南アフリカ)
8 ロベルト・フェラーリ(UAE・チームエミレーツ/イタリア)
9 ヤスペル・ストゥイヴェン (トレック・セガフレード/ベルギー)
10 エンリーコ・バッタリーン(チームロットNL・ユンボ/イタリア)
■第5ステージまでの総合成績(マリア・ローザ)
1 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)23時間22分07秒
2 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)+6秒
3 アダム・イェーツ(オリカ・スコット/英国)+10秒
4 ドメニコ・ポッツォビーボ(アージェードゥゼール・ラモンディアル/イタリア)+10秒
5 ビンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)+10秒
6 トム・ドゥムラン(チームサンウェブ/オランダ)+10秒
7 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)+10秒
8 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)+10秒
9 ティージェイ・ヴァンガードレン (BMCレーシングチーム/米国)++10秒
10 アンドレイ・アマドール(モビスターチーム/コスタリカ)+10秒
[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):フェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ/コロンビア)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):ヤン・ポランツェ (UAE・チームエミレーツ/スロベニア)
■新人賞(マリア・ビアンカ):ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)
(第6ステージはアダム・イェーツが着用)
(http://www.giroditalia.it/)
 










第5ステージのハイライト映像


Giro d'Italia - Stage 5 - Highlights 投稿者 giroditalia