ニュース
オローパ山頂ゴールのジロ・デ・イタリア第14ステージでマリア・ローザのドゥムランが区間優勝!
レース
2017.05.21
100回記念大会のジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月20日にカステッラニーアから標高1142メートルのオローパ(ビエッラ)山頂までの131kmで第14ステージを競い、マリア・ローザを着たオランダのトム・ドゥムラン(チームサンウェブ)が、ロシアのイルヌール・ザカリン(チームカチューシャ・アルペシン)をゴール目前で抜き去って区間優勝した。
ゴールまで残り17.4kmで、この日逃げていたセルゲイ・ラグティン(ガスプロム・ルスベロ)、ナトナエル・ベルハネ(チームティメンションデータ)、ダニエル・マルティネス(ウィリエールトリエスティーナ)が吸収され、集団はトレック・セガフレードが引いて11kmのオローパ登坂に突入した。
モビスターチームがコントロールを開始したところで、地元イタリアのディエゴ・ローザ(チームスカイ)がアタック。しかし、彼はゴールまで6.2kmで吸収された。集団の先頭ではアタックがつづき、スタート時点で総合3位だったバウケ・モレマ(トレック・セガフレード)やマリア・ビアンカのボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ)が遅れ始めた。
ゴールまで残り4.2kmでドメニコ・ポッツォビーボ(アージェードゥゼール・ラモンディアル)がアタックしたとき、ついにナイロ・キンタナ(モビスターチーム)が動き、ザカリンも合流して3人で先頭に立った。メイン集団の後方では、フランス期待のティボ・ピノー(エフデジ)が脱落していた。
ゴールまで残り3.5kmで、キンタナ、ポッツォビーボ、ザカリンの3人は、マリア・ローザのドゥムランに10秒差を付けていた。そこからキンタナがアタックして独走を開始。しかし、ドゥムランとのタイム差は開くどころか縮まっていった。残り1.7kmで、先頭のキンタナの後方にはもうマリア・ローザの姿が見えていた。
ドゥムランはキンタナをとらえると、そのままアタックして先頭に立った。残り1kmで先頭はドゥムラン、ザカリン、ランダ、キンタナの4人で、ビンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)は9秒遅れ、ピノーは30秒遅れていた。
最後はザカリンがアタックして先頭に出たが、ゴール目前でマリア・ローザのドゥムランがスパートして抜き去って、今大会2度目の区間優勝を勝ち取り、10秒のボーナスタイムも獲得。山岳賞でも総合首位に立ち、マリア・アッズーラも手中に収めた。
このステージでタイム差を縮めたかったキンタナは14秒遅れの区間4位でゴールし、ボーナスタイムすら獲得できなかった。総合でドゥムランとキンタナのタイム差は、2分47秒になった。モレマは1分44秒遅れの区間22位でゴールし、総合は6位にまで落ちてしまった。総合3位にはピノが浮上した。
■マリア・ローザを着て区間優勝したドゥムランのコメント「キンタナがアタックするだろうとわかっていた。僕は彼に追いつくのを夢見ていた。でも、それが実現するとは思っていなかったよ。キンタナが飛び出したときはキツかった。僕は彼について行けなかったから、自分のペースで走った。その後、次第に近くなっていった。
ザカリンが加速した時は、ボクはただニバリ、ピノー、モレマにタイム差を付けることだけを考えていた。最終週の前に大きなアドバンテージを得た。それが十分なのかどうかは、いずれわかるだろう。このステージは僕に向いていたけれど、最終週はたくさんの上りがあってまた違ったものだ。ミラノはまだまだ遠いよ」
5月21日はバルデンゴからベルガモまでの199kmで第15ステージが行われる。後半にカテゴリー2と3の峠を2つ越えた後、ゴール目前には平均勾配7.9%、最大12%の石畳の坂を越えなければならない。
■第14ステージ結果[5月20日/カステッラニーア~オローパ(ビエッラ)/131km]
1 トム・ドゥムラン(チームサンウェブ/オランダ)3時間02分34秒
2 イルヌール・ザカリン(チームカチューシャ・アルペシン/ロシア)+3秒
3 ミケル・ランダ(チームスカイ/スペイン)+9秒
4 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)+14秒
5 ティボ・ピノー(エフデジ/フランス)+35秒
6 アダム・イェーツ(オリカ・スコット/オーストラリア)+41秒
7 ビンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)+43秒
8 フランコ・ペッリツォッティ(バーレーン・メリダ/イタリア)+43秒
9 スティーフェン・クラウスウェイク(チームロットNL・ユンボ/オランダ)+46秒
10 タネル・カンゲルト(アスタナプロチーム/エストニア)+46秒
19 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)+1分22秒
22 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)+1分44秒
■第14ステージまでの総合成績(マリア・ローザ)
1 トム・ドゥムラン(チームサンウェブ/オランダ)59時間31分17秒
2 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)+2分47秒
3 ティボ・ピノー(エフデジ/フランス)+3分25秒
4 ビンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ/イタリア)+3分40秒
5 イルヌール・ザカリン(チームカチューシャ・アルペシン/ロシア)+4分24秒
6 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)+4分32秒
7 タネル・カンゲルト(アスタナプロチーム/エストニア)+4分55秒
8 ドメニコ・ポッツォビーボ(アージェードゥゼール・ラモンディアル/イタリア)+4分59秒
9 ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)+5分28秒
10 アンドレイ・アマドール(モビスターチーム/コスタリカ)+5分36秒
[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):フェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ/コロンビア)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):トム・ドゥムラン(チームサンウェブ/オランダ)
■新人賞(マリア・ビアンカ):ボブ・ユンゲルス(クイックステップフロアーズ/ルクセンブルク)
(http://www.giroditalia.it/)