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ツール・ド・ラヴニール開幕! 日本U23は平均時速44km超の高速レースで順調な滑り出し
レース
2017.08.20
晴天よりも雨の日が多いとされるフランス西岸部ブルターニュ地方の都市、ルデアックからスタートしたU23版ツール・ド・フランス「ツール・ド・ラヴニール」(未来へのツール)。2017年8月18日から27日までの全9ステージ(休息日1日あり)、総走行距離1,201km、獲得標高16,673mにて争われる”世界最高峰のU23(23歳未満)選手限定レース”である。
国別対抗戦である本大会には、イギリス、フランス、イタリア、スペインを始め、世界のU23トップが出場。今年のU23日本ナショナルチームは招待枠ではなく、自力で出場枠を獲得しての出場ということもあり、日本自転車ロードレース界にとっては、歴史に残る第一歩となる。
悪天候で有名なブルターニュ地方スタートといういうことで誰もが雨のレースを覚悟をするも、皆の期待?を裏切り見事な晴天に恵まれた。夏らしい天候のなか、1,201kmで争われる世界最高のU23選手向けレースが幕を開けた。
国別対抗戦である本大会には、イギリス、フランス、イタリア、スペインを始め、世界のU23トップが出場。今年のU23日本ナショナルチームは招待枠ではなく、自力で出場枠を獲得しての出場ということもあり、日本自転車ロードレース界にとっては、歴史に残る第一歩となる。
悪天候で有名なブルターニュ地方スタートといういうことで誰もが雨のレースを覚悟をするも、皆の期待?を裏切り見事な晴天に恵まれた。夏らしい天候のなか、1,201kmで争われる世界最高のU23選手向けレースが幕を開けた。
第1ステージ ルデアック〜ルデアック 134km
フランス西部のブルターニュ地方は、フランスで最も自転車レースが盛んな地域であり、過去にツール5度優勝のベルナール・イノーや、フランスが今最も期待するワレン・バルギルなどを輩出。まさにU23世界最高峰大会のスタートに打ってつけの地域である。バカンス中のフランス人が地中海や海外へと脱出する時期の平日にも関わらず、沿道にはツール・ド・フランスと見間違えるような観客が集い、近未来のスター達を品定めするような眼差しで観戦する。
コースは135kmのライントレースで、最後の20kmはルデアック内の周回コースを3周。コースプロファイル図だけを見ると「フラット(平坦)気味」の優しいコースに見えるものの、実際は細かいアップダウンの延々とした繰り返しで、本レースの第1ステージに相応しい、全く気の抜けないステージ。
レース序盤。最初の山岳賞ポイントである25km地点で、本レース総合優勝本命で先日のジロ・デ・イタリアU23で優勝したパヴェル・シバコフ(ロシア)を含む11名の逃げが形成される。逃げが集団に対して稼いだタイム差は最大で4分。ベルギーやポーランドがメイン集団を強力に牽引したため逃げ切りは不可に見えたものの、人数を3名ほどまで減らしつつ最終局面まで抵抗する逃げ集団。
最後は8月3日に行われたヨーロッパ選手権のU23タイムトライアルチャンピオンであるカスパー・スグリーンが、得意の独走力を活かして見事な逃げ切り優勝を飾った。
コースは135kmのライントレースで、最後の20kmはルデアック内の周回コースを3周。コースプロファイル図だけを見ると「フラット(平坦)気味」の優しいコースに見えるものの、実際は細かいアップダウンの延々とした繰り返しで、本レースの第1ステージに相応しい、全く気の抜けないステージ。
レース序盤。最初の山岳賞ポイントである25km地点で、本レース総合優勝本命で先日のジロ・デ・イタリアU23で優勝したパヴェル・シバコフ(ロシア)を含む11名の逃げが形成される。逃げが集団に対して稼いだタイム差は最大で4分。ベルギーやポーランドがメイン集団を強力に牽引したため逃げ切りは不可に見えたものの、人数を3名ほどまで減らしつつ最終局面まで抵抗する逃げ集団。
最後は8月3日に行われたヨーロッパ選手権のU23タイムトライアルチャンピオンであるカスパー・スグリーンが、得意の独走力を活かして見事な逃げ切り優勝を飾った。
第1ステージ(ルデアック〜ルデアック 134km、獲得標高1673m)結果
1位:カスパー・アスグリーン ASGREEN Kasper(デンマーク)3時間3分54秒(平均時速44.274km/h)
2位:クリストファー・ハルフォルセン HALVORSEN Kristoffer(ノルウェイ)トップから+4秒
3位:イメリオ・チマ CIMA Imerio(イタリア)トップから+4秒
19位:小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン)トップから+4秒
26位:岡 篤志(宇都宮ブリッツェン)トップから+4秒
41位:岡本 隼(日本大学/愛三工業レーシング)トップから+4秒
102位:山本大喜(鹿屋体育大学)トップから+4秒
110位:雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)トップから+4秒
113位:石上優大(EQADS/Amical Vélo Club Aix en Provence)トップから+4秒
*フルリザルトへのリンク(PDF):
https://www.tourdelavenir.com/wp-content/uploads/1990/01/Stage-1.pdf
・区間優勝したキャスパー・アスグリーン(デンマーク)のコメント
「今日はチームが集団内で働かなくても良いように、はじめから誰かを逃げに送り込む予定だったんだ。さらにこのレースでは第1ステージでの逃げ切り成功が過去にも多かったから、逃げ切りは意識していたね。逃げにはパヴェル・シバコフ(ロシア)ら強豪が居たので警戒はしていたけど、まずは逃げ切ることを考えて皆協調して走った。最後はスプリントを避けたかったので、集団から単独で飛び出したんだ。ゴール2km手前でメイン集団がすぐ後ろに見えていたので、ゴールまで全精力を出し切って踏んだ。明日からはこのマイヨジョーヌをチームで守るつもりだけど、監督と作戦会議をしてチームとしての出方を決めるよ」
・8位&山岳賞:ヴァランタン・マドゥアス(フランス)のコメント
「25km地点の山岳賞の上りで出来た逃げは常に協調体制で進んだが、最終局面での向かい風でちょっと崩壊気味になってしまった。今日は僕向きのコースだったので狙っていたんだよね。最終局面でもっとうまく立ち回れたら勝てた可能性もある。この山岳賞を守るには相当なエネルギーを使ってしまうから、守りを優先にした走りをするかはわからないね・・」
「普段は日本で走っているものの、日本代表U23チームで海外遠征にも多く出させて貰っているので、今は欧州のレースでもアウエイ感はありませんね。今日の逃げは最終周回コースに入ってからは目視出来る所まで追い詰めたし、ベルギーを筆頭とする集団の強力な牽引ぶりからして最終的には吸収されるかと思っていたものの、逃げ切ってしまった。やはり世界のトップU23選手が集まるレースだけあって、選手レベルが普通では無いですね。やっぱりラヴニールは違う。」
「まだ全日本選手権で折った鎖骨がビリビリしますが(笑)、体調はこの上なく万全。とにかく骨折からの復帰だというのに僕の可能性を信じてくれて、U23に於ける世界最高峰レースへのメンバーに選んでもらえたので、結果で恩返しをしたいです。まだ第1ステージですが、この舞台に居られることにワクワクしていますね。」
・41位:岡本 隼(日本U23/日本大学/愛三工業レーシング)のコメント
「世界の強豪チームが集まっているため、平均時速も44km超。特にベルギーチームは他チームを苦しめるためはどの地点でスピードアップすればよいか?などのコツを熟知しており、流石だと思いましたね。しかし他チームのそのような動きを冷静に読み取れる落ち着きを我々U23ジャパンは持っている。後手後手に回っていたこれまでとはひと味違う戦いをする準備は整っています。」
・102位:山本大喜(日本U23/鹿屋体育大学)のコメント
「逃げたかった。とにかくレース初めから逃げたくてウズウズしていましたが、丁度自分の脚が一時的にきつい時に、レースが動くタイミングが重なってしまい、今日の勝ち逃げに乗り遅れてしまった。とはいえ、調子もモチベーションもすこぶる良いので、明日以降のステージでも期待していてください。」
・110位:雨澤毅明(日本U23/宇都宮ブリッツェン)のコメント
「コースプロフィールだけを見ると若干簡単なコースに見えるんですが、ブルターニュ地方特有の細かいアップダウンが多く、全く休むところがなかったので、十分キツかったですね。しかし事前キャンプではレース強度まで身体を追い込めなかったので、非常にきつく感じた第1ステージは最高の”レーススピード順応ステージ”となりました。明日からはもっと調子よく走れると思います。まずは休息日前の第6ステージまで、大きな逃げは逃さないように走っていきます。」
・113位:石上優大(日本U23/EQADS/Amical Vélo Club Aix en Provence)のコメント
「25km付近の最初の山岳賞ポイントへと向かう登りで決定的な逃げに乗りかけたんですが、重要な瞬間に脚が足らず、後続集団に戻ってしまった。とはいえ、まだ第1ステージなので、走りながら調子を上げていきますよ。見ててください。」
■U23日本ナショナルチーム浅田顕監督のコメント:
「ナショナルチームとして雨澤を中心とした個人総合成績20位以内を狙う。前半各ステージでも個々の持ち味を生かし好成績も狙っていく。第1ステージのコースは約110kmの大周回と8kmの小周回を3周する小刻みなアップダウンが続くステージ。レースは序盤からアタックが続き高速な展開になり11名が先頭グループを形成。日本チームもアタックには加わるが逃げには残れず集団でゴールを目指す。
11名の逃げは小周回に入りゴール直前で捕まるが、その直前に単独でアタックしたデンマークのASGREENが唯一集団に飲まれず4秒差をつけて優勝した。日本チームはスプリントに参加した小野寺が19位でゴール。他のメンバーも全員同タイムのゴールとなった。明日も同様の展開が予測されるなか、積極的に逃げに乗る動きを続けて行きたい。
今日はこれまで重ねてきた準備の成果を確かめる事、そして久しぶりのレースなのでスピードへの順応とリズムを取り戻すことが重要だった。みな序盤はハイペースに苦しんだものの徐々に体も動きはじめ全員良い感触でゴールする事が出来た。」
第54回ツール・ド・ラヴニール
Le Tour de l'Avenir(未来のツール)
https://www.tourdelavenir.com/
-カテゴリー:UCI Europe Tour (2.Ncup)
-期間:2017年8月18日(金)-27日(日)
-距離:全9ステージ=総走行距離1,201km、総獲得標高=16,673m
-U23日本ナショナルチームメンバー(監督:浅田顕)
雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
石上優大(EQADS/Amical Vélo Club Aix en Provence)
岡 篤志(宇都宮ブリッツェン)
岡本 隼(日本大学/愛三工業レーシング)
小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
山本大喜(鹿屋体育大学)
-出場国(各チーム6名、24チーム=計144人):
ドイツ/オーストラリア/オーストリア/ローヌアルプ・オーヴェルニュ地方選抜(開催国特別枠)/ベラルーシ/ベルギー/ブルターニュ地方選抜(開催国特別枠)/コロンビア/デンマーク/アメリカ合衆国/イギリス/アイルランド/イタリア/日本/ルクセンブルグ/モロッコ/ノルウェイ/オランダ/ポーランド/ポルトガル/チェコ/ロシア/スイス
U23日本ナショナルチーム 全ステージの概要
http://www.cyclisme-japon.net/modules/race/details.php?bid=819