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ジロ・デ・イタリア第13ステージはマリア・チクラミーノのヴィヴィアーニが集団ゴールスプリントを制して今大会3勝目

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集団ゴールスプリントを制したマリア・チクラミーノのヴィヴィアーニ
集団ゴールスプリントを制したマリア・チクラミーノのヴィヴィアーニ

第101回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月18日にフェッラーラからネルベーザ・デッラ・バッタリアまでの180kmで平坦区間の第13ステージを競い、ポイント賞のマリア・チクラミーノを着た地元イタリアのエリア・ヴィヴィアーニ(クイックステップフロアーズ)が、集団ゴールスプリントを制して今大会3勝目を上げた。

総合上位に変動はなく、マリア・ローザは英国のサイモン・イエーツ(ミッチェルトン・スコット)が守り、週末のゾンコラン区間を迎えることになった。

 
 
今大会3勝目を上げたヴィヴィアーニ
今大会3勝目を上げたヴィヴィアーニ
 
第13ステージは168人が出走。エストニアのタネル・カンゲルト(アスタナプロチーム)が胃腸のトラブルでスタートしなかった。9km地点でマルコ・マルカート(UAEチーム・エミレーツ)、マルケル・イリサル(トレック・セガフレード)、アレッサンドロ・トネッリ(バルディアーニ・CSF)、エウゲルト・ズパ(ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)、アンドレーア・ヴェンドラーメ(アンドローニジョカットリ・シデルメック)がアタックし、この日の逃げグループを作った。

5人の逃げはチームカチューシャ・アルペシンが引く集団にゴールまで残り6kmで吸収され、集団ゴールスプリントの準備が始まった。チームロットNL・ユンボが先頭で列車を作る集団から、フラム・ルージュの手前でイタリアのマルコ・コレダーン(ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)がアタックしたが、残り150メートルで集団に飲み込まれた。

コレダーンを飲み込んだ時、集団はイタリアのサシャ・モドロ(チームEFエデュケーションファースト・ドラパック・P/Bキャノンデール)が先頭だったが、その後方から飛び出したマリア・チクラミーノのヴィヴィアーニが彼をあっさり抜き去り、余裕のスプリントでレースを締めくくった。優勝を逃したモドロはハンドルを叩いて悔しがっていた。

ヴィヴィアーニはイスラエルで行われた第2ステージ、第3ステージで優勝していて、これが今大会3勝目、通算では4勝目になった。地元イタリアの選手が、一大会のジロで集団ゴールスプリントを制して区間3勝を上げたのは、2008年のダニエーレ・ベンナーティ以来だった。


■今大会3勝目を上げたヴィヴィアーニのコメント
「厳しい日々の後で、戻ってくるのは素晴らしいものだ。これはボクが必要だったもので、ボクのチームがしてくれたすごい仕事に値するものだった。ボクは2〜3日悪い日を過ごしたが、マリア・チクラミーノをキープする決心は持ち続けていた。このスポーツは夢や、良い瞬間、悪い瞬間から作られている」


■マリア・ローザを着てゾンコランに挑むことになったイエーツのコメント
「このジロですでにいくつかの高い山を終えたが、明日は手強いだろう。ボクはゾンコランを知らないんだ。下見は全くしなかった。TVで観たことがあるだけだ。いい脚が持てることを願っている。そしてもしそうなったら、何か試すつもりだ。

今日以外は、毎日が過酷なレースだった。みんな疲れていて、みんなゾンコランのことを話している。しかし、明日頑張りすぎたら、明後日そのツケを払うことになるかもしれない。明後日もとても難しいステージだからだ。マリア・ローザの責任は感じているが、ボクはジロに勝つために来ているので、レースをリードしていて快適だとも感じているよ」
 

■第13ステージ結果[5月18日/フェッラーラ~ネルベーザ・デッラ・バッタリア/180km]
1. VIVIANI Elia    (QUICK-STEP FLOORS / ITA) 3h 56’ 25”
2. BENNETT Sam (BORA - HANSGROHE / IRL)
3. VAN POPPEL Danny (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED)
4. MODOLO Sacha (TEAM EF EDUCATION FIRST / ITA)
5. GIBBONS Ryan (TEAM DIMENSION DATA / RSA)
6. DRUCKER Jean-Pierre (BMC RACING TEAM / LUX)
7. BELLETTI Manuel (ANDRONI GIOCATTOLI - SIDERMEC / ITA)
8. VENTURINI Clement (AG2R LA MONDIALE / FRA)
9. PLANCKAERT Baptiste (TEAM KATUSHA ALPECIN / BEL)
10. DEBUSSCHERE Jens (LOTTO SOUDAL / BEL)

■第13ステージまでの総合成績(マリア・ローザ)
1. YATES Simon (MITCHELTON - SCOTT / GBR) 55h 54’ 20”
2. DUMOULIN Tom (TEAM SUNWEB / NED) 0’ 47”
3. PINOT Thibaut (GROUPAMA - FDJ / FRA) 1’ 04”
4. POZZOVIVO Domenico (BAHRAIN - MERIDA / ITA) 01’18”
5. CARAPAZ Richard (MOVISTAR TEAM / ECU) 01’ 56”
6. BENNETT George (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NZL) 02’ 09”
7. DENNIS Rohan (BMC RACING TEAM / AUS) 02’ 36”
8. BILBAO Pello (ASTANA PRO TEAM / ESP) 02’ 54”
9. KONRAD Patrick (BORA - HANSGROHE / AUT) 02’ 55”
10. ARU Fabio (UAE TEAM EMIRATES / ITA) 03’ 10”
11. LOPEZ Miguel Angel (ASTANA PRO TEAM / COL) 03’ 17”
12. FROOME Chris (TEAM SKY / GBR) 03’ 20”

[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):Elia Viviani (Quick-Step Floors)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):Simon Yates (Mitchelton - Scott)
■新人賞(マリア・ビアンカ):Richard Carapaz (Movistar Team)
 

土曜日はゾンコランゴール!

MAP : RCS Sport
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イタリア半島を北上したジロはついにアルプスへ到着。週末には過酷な山岳2連戦が行われる。5月19日は、サン・ビート・アル・タリアメントをスタートし、標高1730メートルでカテゴリー1のモンテ・ゾンコラン頂上にゴールする186kmの第14ステージが行われる。

ゾンコランは全長10kmの登坂で平均勾配は12%だが、中盤は最大22%の難所がある。2003年に初めてジロのコースに導入され、その時はイタリアのジルベルト・シモーニが優勝した。最近では2014年の第20ステージのゴールとなり、オーストラリアのマイケル・ロジャースが序盤から逃げ切って優勝している。

現地の天気予報では、午後は雨が降る可能性があり、気温も7〜8℃と低くなり、レースはより厳しいものになりそうだ。


レース公式サイト
 

第13ステージのハイライト映像