ニュース

ジロ・デ・イタリア2018で英国のフルームが総合初優勝

レース
左から総合2位のドゥムラン、総合優勝したフルーム、総合3位のロペス 
左から総合2位のドゥムラン、総合優勝したフルーム、総合3位のロペス 

第101回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月27日に首都ローマで115kmの最終ステージを競い、アイルランドのサム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ)が、集団ゴールスプリントを制して今大会3勝目を上げた。

主催者は最終ステージが競われたローマ市街地のサーキットが危険と判断し、10周回の3周終了時点で総合成績をニュートラルとしたため、その時点で英国のクリストファー・フルーム(チームスカイ)の総合優勝が確定した。


最終日の区間優勝のために働いた選手たち以外は17分遅れの集団でゴール。フルームはチームメートたちと一緒に横一列に並んでフィニッシュラインを通過し、ローマ凱旋を飾った。ジロ・デ・イタリア101回の歴史で、英国の選手が総合優勝したのはこれが初めてだった。

フルームは昨年のツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャでも総合優勝していて、これでグランツール全てで優勝しただけでなく、グランツールを3大会連続で優勝した選手にもなった。

第20ステージで45分以上遅れたフランスのティボ・ピノー(グルパマ・FDJ)は、脱水症状と高熱で昨夜はアオスタの病院に入院し、最終ステージは出走しなかった。チームの発表によれば、彼は肺炎の初期症状だと診断されたという。


■英国人として初めてジロ・デ・イタリアで総合優勝したフルームのコメント
「ここローマで、この雰囲気を満喫するのは素晴らしいことだ。群衆と記念碑には決して失望させられなかった。振り返るには少し時間が必要だが、このレースは信じられないようなものだった。どんな自転車選手でも、3つのグランツールすべてでリーダージャージを獲得するのは夢だ。まだ信じられないよ。マリア・ローザを着て、自分がここにいるなんてね」
 
ローマ最終区間はベネットが優勝した 
ローマ最終区間はベネットが優勝した 
 
■第21ステージ結果[5月27日/ローマ~ローマ/115km]

1. BENNETT Sam (BORA - HANSGROHE / IRL) 2h 50’ 49”
2. VIVIANI Elia (QUICK-STEP FLOORS / ITA) 
3. DRUCKER Jean-Pierre (BMC RACING TEAM / LUX)
4. PLANCKAERT Baptiste (TEAM KATUSHA ALPECIN / BEL)
5. BELLETTI Manuel (ANDRONI GIOCATTOLI-SIDERMEC / ITA)
6. MODOLO Sacha (TEAM EF EDUCATION FIRST / ITA)
7. BONIFAZIO Niccolo (BAHRAIN - MERIDA / ITA)
8. VENTURINI Clement (AG2R LA MONDIALE / FRA)
9. SIMION Paolo (BARDIANI CSF / ITA)
10. SABATINI Fabio (QUICK-STEP FLOORS / ITA)

[第101回ジロ・デ・イタリア 個人総合最終成績(マリア・ローザ)]
1. FROOME Chris (TEAM SKY / GBR) 89h 02’ 38”
2. DUMOULIN Tom (TEAM SUNWEB / NED) 0’ 46”
3. LOPEZ Miguel Angel (ASTANA PRO TEAM / COL) 04’ 57”
4. CARAPAZ Richard (MOVISTAR TEAM / ECU) 05’ 44”
5. POZZOVIVO Domenico (BAHRAIN - MERIDA / ITA) 08’ 03”
6. BILBAO Pello (ASTANA PRO TEAM / ESP) 11’ 50”
7. KONRAD Patrick (BORA - HANSGROHE / AUT) 13’ 01”
8. BENNETT George (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NZL) 13’ 17”
9. OOMEN Sam (TEAM SUNWEB / NED) 14’ 18”
10. FORMOLO Davide (BORA - HANSGROHE / ITA) 15’ 16”

[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):Elia Viviani (Quick-Step Floors)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):Chris Froome (Team Sky)
■新人賞(マリア・ビアンカ):Miguel Angel Lopez (Astana Pro Team)
 
英国人として初めてジロで総合初優勝したフルーム 
英国人として初めてジロで総合初優勝したフルーム 

昨年ブエルタでのサルブタモール問題は未解決

ジロで総合初優勝したフルームは、昨年ブエルタで行われたアンチ・ドーピング検査で、サルブタモールの「違反が疑われる分析報告(AAF)」が出たが、その後の手続きはまだ進行中で、未だに処分の有無が発表されていない。

UCIアンチ・ドーピング規則は、「サルブタモールのような特定物質がサンプルの中に存在しても、選手に対して暫定的な資格停止処分が課されることはない」と定めているため、フルームは今シーズンも活動を続け、ジロで区間2勝と総合優勝することができた。
 
 
レース公式サイト

 

第21ステージのハイライト映像

UCIワールドツアーランキング2018

■個人ランキング
1. SAGAN Peter (BOH / SLOVAKIA) 1914pts
2. VALVERDE Alejandro (MOV / SPAIN) 1682pts
3. YATES Simon (MTS / GREAT BRITAIN) 1472pts
4. VIVIANI Elia (QST / ITALY) 1397pts
5. TERPSTRA Niki (QST / NETHERLANDS) 1297pts
6. ROGLIČ Primož (TLJ / SLOVENIA) 1211pts
7. FROOME Chris (SKY / GREAT BRITAIN) 1205.43pts
8. ALAPHILIPPE Julian (QST / FRANCE) 1198pts
9. VALGREN ANDERSEN Michael (AST / DENMARK) 1195pts
10. BERNAL Egan (SKY / COLOMBIA) 1063pts

■チームランキング
1. QUICK - STEP FLOORS (QST / BELGIUM) 7979pts
2. MITCHELTON - SCOTT (MTS / AUSTRALIA) 5462.99pts
3. BORA - HANSGROHE (BOH / GERMANY) 5460pts
4. TEAM SKY (SKY / GREAT BRITAIN) 5094.01pts
5. MOVISTAR TEAM (MOV / SPAIN) 4690pts
6. BMC RACING TEAM (BMC / UNITED STATES OF AMERICA) 4494.99pts
7. BAHRAIN - MERIDA (TBM / BAHRAIN) 4349pts
8. ASTANA PRO TEAM (AST / KAZAKHSTAN) 4261pts
9. AG2R LA MONDIALE (ALM / FRANCE) 3468pts
10. TEAM SUNWEB (SUN / GERMANY) 3245pts


(UCIワールドツアーランキング公式サイト)