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宮崎じてんしゃ旅:Route02【西都原ルート】
その他
2019.01.01
案内人
西都市でサイクリングツアーなどを企画・運営する児玉さん。実はかつて「0930」というユニットのボーカルだったのだ。
自転車で古墳時代を疑似体験
宮崎は日本遺産に認定されるほど巨大な古墳が多く、考古学研究において、きわめて興味深い場所として知られる。古墳は紀元3世紀から7世紀頃にかけて、有力な政治権力であったヤマト王権との政治的なつながりの証だった。しかし、奈良の辺りにあったとされるヤマト王権から遠く離れた宮崎に、なぜ巨大古墳が多く残るのか? 宮崎はそんな古代史好きのロマンをくすぐる地だ。
宮崎カーフェリー
神戸港との間を往復する。夜に出航して朝に到着するので時間を有効に使える。
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宮崎市港3-14 電話:0985-29-8311
アリストンホテル宮崎
2018年にスポーツ好きが集うホテルとしてリニューアル。トラックをイメージした2階のラウンジにはサイクルラックやメンテナンススタンド、空気入れを完備
DATA
宮崎市橘通西3-1-1 電話:0985-23-1333(宿泊)
市街を流れる大淀川に沿って延びるサイクリングロードを走って、まず向かったのは生目(いきめ)古墳。ここには全長100mを超える前方後円墳を含め、全50基の古墳がある。約10年ほど前に史跡公園として整備されたが、今なお発掘調査が続いているという。ここでの注目は、長さ137m、高さ11mの威容を誇り、古墳時代前期では九州最大の前方後円墳といわれる「3号墳」。そして当時の姿が 復元された「5号墳」だ。
生目古墳群史跡公園
九州最大の前方後円墳「生目3号墳」などが見られる公園。広大な芝生や展望台もあり。
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宮崎市跡江4200-3 電話:0985-47-8001(生目の杜遊古館)
生目古墳からさらに川沿いを西に進むと、日本最大級の照葉樹林を有する綾町へ。県道17号、綾町役場前の交差点を右折して進路を北に向け、県道360号沿いに現れる鳥居をくぐれば、復元された「綾城」の天守閣を拝むことができる。日向国を治めた伊東四十八城のひとつ、せっかくなのでぜひ拝んでおこう。
綾手づくりほんものセンター
有機農業による綾町産の農作物や農産加工品、工芸品などの特産物が購入できる施設。日向夏やマンゴー、ドランゴンフルーツなど、七つの味が楽しめるアイスもおすすめ
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東諸県郡綾町南俣515 電話:0985-77-0777
西都原古墳群は広大な面積の中に300基以上もの古墳がある、日本有数の巨大古墳群。周囲に建築物がほとんどなく、見渡す限り古墳という壮大な眺めは、1700年前の人 間が見たであろう景色を疑似体験させてくれる。
西都原古墳群
4~7世紀前半にかけて作られた300以上もの古墳が密集する古墳群。写真の「鬼の窟古墳」は墳丘の外側を土塁で囲った全国的にも珍しいもので、復元された石室を見学することも可能。
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西都市大字三宅西都原5670 電話:0983-42-0024(管理事務所)
最後は航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地の隣にある新田原古墳群。古墳だけを取り残すようにして周囲に田畑が広がる様は独特だ。この地に暮らす人々にとって、古墳は身近ながら、決して侵すことのない神聖なものであったことがうかがえる。
ことぶき
宮崎名物であるチキン南蛮の名店として地元民に愛されるお店。柔らかいお肉と、たっぷりとかかったタルタルソースが特徴。
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西都市妻町1-4 電話:0983-43-0257
新田原古墳
大小207基の古墳で構成される国指定史跡。周囲にはのどかな田園風景が広がる。
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新富町新田字塚原572ほか 電話:0983-33-6080(新富町生涯学習課)