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宮崎じてんしゃ旅:Route03【高千穂ルート】
その他
2019.01.01
案内人
日本の原風景、ここにあり
高千穂は宮崎県北部の山間地にある小さな町だが、アマテラスオオミカミの命を受けてニニギノミコトが天降った「天孫降臨神話」や、アマテラスオオミカミが天岩戸(あまのいわと)に引き籠った「岩戸神話」という、日本人なら誰もが知る有名な神話の舞台でもある。「神話のふるさと」と呼ばれるゆえんだ。
さて、そんな高千穂を自転車で走ると、これが中々に走りごたえのあるヒルクライムルート。有名な景勝地である高千穂から県道7号で神話とゆかりのある神社を巡り、「ヒルクライム高千穂天岩戸大会」コースをなぞってみよう。
さて、そんな高千穂を自転車で走ると、これが中々に走りごたえのあるヒルクライムルート。有名な景勝地である高千穂から県道7号で神話とゆかりのある神社を巡り、「ヒルクライム高千穂天岩戸大会」コースをなぞってみよう。
観光名所である高千穂峡は自転車で走って楽しむというより、眺めて楽しむスポット。高いところで100m、平均で80mもの断崖が東西に約7kmに渡って続く眺めは必見だ。冷え固まった火砕流(かさいりゅう)が川の水で浸食されてこのようなダイナミックな景観になったというが、どれほどの歳月が必要なのか検討もつかない。
オオヒルメノミコトとアマテラスオオミカミを祭る天岩戸神社に訪れたら、ぜひ自転車を降りて天安河原(あまのやすがわら)まで歩くことをお勧めする。そこにある仰慕ヶ窟(ぎょうぼがいわや)と呼ばれる大洞窟は、願い事がかなうとされる場所。全国から訪れた参拝者が作ったおびただしい数の積み石が、神秘的な空気を一層濃くしている。
天岩戸神社
天岩戸神話を今に伝える神社。八百万の神々が岩戸開きを相談したとされる天安河原の洞窟には人々が願いを込めた石積みが無数に並ぶ。
DATA
西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1 電話:0982-74-8239
天岩戸神社を過ぎると道はいよいよヒルクライムモード。ルート後半になると12%を超える急勾配も待っているので上り応えは十分。飛ばし過ぎないようにしっかりペースを守って走りたい。峠道は周囲に木々が生い茂り、くねくねとカーブが続く山道だが、鉾神社の近くにくると急に眺望が開け、棚田と上岩戸大橋が織り成すすばらしい風景と出合える。ここで見られる棚田は石積みではなく、土で固めた土坡(どは)で造られたもので、曲線がなんとも美しい。いずれにしてもこんな傾斜地を人力で切り 開き、田んぼにしてしまった先人の努力には敬服するしかない。我らサイクリストも疲れたなんて言ってられない。ゴールまで頑張ってペダルを踏もう。