TOJ第5ステージ 日本ナショナルチームの舞台裏
逃げに加わった寺崎に、浅田監督が脚を貯めるよう指示
大会5日目は、朝は肌寒かったが、レースが始まると晴れ間が広がった。総合リーダー争いを狙うチームにとって、最後のチャンスとなる伊豆ステージ。12.2km×12周、全146.4kmで行なわれる起伏が連続するテクニカルなコース。
一周目から早くも逃げが形成された。ブリヂストンアンカーから清水 都貴、井上 和郎、ドラパックサイクリングからウィリアム・ウォーカー、OCBCからトマス・ラボウ、チームUKYOから山下 貴宏、そして日本ナショナルチームから寺崎武郎の6人。6人とも総合成績に関わらないタイム差なので、集団も逃げを容認。
先頭が集団からタイム差ができると浅田監督は先頭集団にレースカーを進め、寺崎にこのステージの展開予想と集団をコントロールする2チームの思惑を伝え、次の展開に備え脚を十分貯めて行くように指示。
集団はゴールスプリントを狙うヴィーニ・ファンティーニと、総合リーダーのチームNIPPO・デローザが同盟で集団をコントロール。最大で3分15秒まで広がり、周回を重ねていく。残り5周になるとNIPPOが逃げを捕まえようと強力にペースアップ。3分あった差が一気に2分30秒までみるみる縮まる。このペースアップにより木村選手が集団から遅れてしまう。
ヒューオンサーモン・ジェネシスのアールが優勝
残り4周に入ると、先頭の4人にも動きがあった。清水とウィリアムが集団がタイム差を詰めたのをきっかけに、先頭集団からアタック。これを機に先頭の逃げが崩壊し、清水、トマス、その後に寺崎、ウィリアム、その後に遅れた山下。先頭からプロトンまで1分15秒。
残り3周ではプロトンが逃げを吸収すると、各チームはゴールスプリント体制へ。先頭集団は20人ほどになり、日本ナショナルチームはペースアップについていくことができず1人ずつ集団から遅れていった。最後はランプレ・メリダとヴィーニ・ファンティーニを抑えネイサン・アール(ヒューオンサーモン・ジェネシス)がステージ優勝。昨日の富士山ステージに続き、チームとして2連勝となった。
いよいよ最終の東京ステージへ
チームとしては、勝負ところでもう一踏ん張りができなかったことや、メカトラに見まわれ集団復帰に脚を使ってしまった事が悔やまれる。残るは東京ステージ、明日はこの大会の目的であるUCIポイントを是が非でもとってほしい。
5月25日 第5ステージ(伊豆ステージ)146.4km
ステージ成績
1位 EARLE Nathan AUS/HUON-GENESYS/ 4h29m38s
2位 FAVILLI Elia ITA / LAMPRE MERIDA +0s
3位 DE NEGRI Pierpaolo ITA / VINI FANTINI +0s
30位 和田 力 +1m58s
39位 秋丸 湧哉 +9m28s
41位 山本 隼 +10m24s
48位 寺崎 武郎 +14m23s
木村圭佑 途中棄権