ツアー・オブ・ジャパン 日本ナショナルチームの舞台裏 第2ステージ
黒枝 咲哉が集団スプリントで9位!
天気は曇りで、やや風があるものの欧州遠征で風のレースを経験してきた日本ナショナルチームにとっては気になるほどではなさそうでした。
スタート早々、周回コースに入る前に宇都宮ブリッツェンの阿部 嵩之が単独で逃げ、集団はそれをあっさり容認。
その後、間もなくマトリックスパワータグのアイラン・フェルナンデスが追走し、阿部選手に合流。最大4分の逃げをリーダーのドラパックプロフェッショナルサイクリングとランプレ・メリダがおもにコントロール。
3周目に、内野選手が集団内の落車に巻きこまれるものの、体とバイクのダメージはなくサポートカーの隊列をうまく使ってすばやく復帰しました。
最終周回までコントロールされたプロトンは、ゴールに備え一時は活性化するが目立った逃げなどの動きは見られず、45km巡航をするなどスローペースで進みました。
山岳ポイントで集団がややバラけるものの、下りで隊列はまとまりホームコースへと突入して行きました。
集団スプリントへと意識がまとまっていくと、約1kmのホームストレートは一気に緊迫モードへ。
65人の集団スプリントを制したのは、ドラパックプロフェッショナルサイクリングのウォウテル・ウィッペルト。ドラパックは個人TTに続き2勝目を挙げました。
日本ナショナルチームはスプリントが得意な黒枝 咲哉が9位でフィニッシュ! 黒枝をリードしていった面手 利輝も12位という結果になりました。
昨年からチームオーダーのビジョンをしっかり持ち、それぞれの役割を確実に果たすことを指導してきた浅田監督。
その意識改革が、今年の春ごろから徐々に形として実りはじめてきました。
チームとしては、まずまずの結果がでて良い雰囲気です。
ただ、今日のレースはトップチームによるセレクションが行なわれなかったこと、コースレイアウトがそれほど厳しくなかったこと、終盤まで足を使わされるような展開がなかったことを考えると、世界と戦っていく日本ナショナルチームなら結果を出して当然という見方ができると思いました。
第3ステージはTOJ最初の山場、長野県の飯田ステージ。もっともロードレースらしく、アップダウンが目まぐるしいフランスの起伏を彷彿させるコースレイアウト。
実力者のみが最後まで生き残る厳しいステージです。
さらに1日雨が続く予報でより一層、サバイバルレースとなります。
選手もスタッフもピリピリモードのなか、総合を狙うチームや選手にはポイントになる一日です。
5月20日(火)TOJ【美濃】第2ステージ
ツアー・オブ・ジャパン 第2ステージ 美濃ステージ(岐阜県美濃市)
11.6km + 21.3km ×7laps =160.7km
1位 ウォウテル・ウィッペルト ドラパックプロフェッショナルサイクリング 3h47m36s
2位 ニッコロ・ボニファジオ ランプレ・メリダ
3位 ブレントン・ジョーンズ アヴァンティ・レーシングチーム
9位 黒枝 咲哉 同タイム
12位 面手 利輝 同タイム
66位 内野 直也 +9s
72位 岡 篤志 +29s
81位 広瀬 樹 +29s
84位 清水 太己 +1m08s