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アルゴン18・クリプトンクロスロード 試乗レポート
2015.03.12
ストリート グラベルを遊ぶ相棒
ロードモデルのセカンドグレードに当たるクリプトンにディスクブレーキを搭載。メー カーによってはトップレンジをディスクブレーキ化するところもあるが、アルゴンは、あえてクリプトンを選んだ。
その理由は、いちばんニュートラルなモデルであるから。きれいな舗装路ばかりが使用シーンでは ないこのモデルには、レーシング 性能に特化するだけでなく、快適性を含め、バランスがいいバイクをベースにする必要があると考えたからだ。
3Dヘッドチューブを採用し、フレーム形状はほぼ共通だが、使用するカーボンの構成は異なる。また、リヤトライアングルは専用設計だ。他社ではホイー ルの固定方法にスルーアクスルを採用しているところもあるが、このバイクは普通のロードバイクと同じく9mmのクイックリリースだ。
グラベルロードというジャンル名どおり、あくまでオンロードを中心に走ることを想定しているの で、オフロードを走行するバイクならBBドロップ量を少なくするところだが、同社のロードモデル と同様に75mmと多め。これにより低重心化することで、高速走行時やコーナリングでの安定性を高めている。その代わり、タイヤは32Cの太さまで装着できる。エアボリュームが多いタイヤは、高い走破性を実現できるのだ。
ARGON18 KRYPTON X-ROAD
アルゴンエイティーン・クリプトンクロスロード
フレームセット価格/22万円(税抜)
フレーム●カーボン
フォーク●カーボン
コンポーネント●シマノ・アルテグラDi 2
ホイール●エド コ・ピリオンTU
タイヤ●チャレンジ・ストラーダビアンカ30C
ハンドルバー●プロ・LTコンパクトエ ルゴノミック
ステム●オリジナル
サドル●サンマルコ・ゾンコランレーシングチーム
シートポスト● アルゴン18・ASP1600
試乗車実測重量●8.20kg(Sサイズ、ペダルなし)
サイズ●XXS、XS、S、 M、L、XL
カラー●ブラック×ホワイト
フレームセット価格/22万円(税抜)
フレーム●カーボン
フォーク●カーボン
コンポーネント●シマノ・アルテグラDi 2
ホイール●エド コ・ピリオンTU
タイヤ●チャレンジ・ストラーダビアンカ30C
ハンドルバー●プロ・LTコンパクトエ ルゴノミック
ステム●オリジナル
サドル●サンマルコ・ゾンコランレーシングチーム
シートポスト● アルゴン18・ASP1600
試乗車実測重量●8.20kg(Sサイズ、ペダルなし)
サイズ●XXS、XS、S、 M、L、XL
カラー●ブラック×ホワイト
ゆるくアーチを描いたシートステー。チェーンステーに比べて細身で、振動吸収性能を重視した作りになっている。タイヤは32Cの太さまで装着可能なクリアランスがある
プレスフィットタイプを採用したBB。ドロップは75mmと多め。重心を下げて、高速走行やコーナリング中の安定性を上げるため、アルゴン18の他のモデルでも採用されている
フォークの肩からディスクブレー キのラインがブレード内部に入る設計。リヤブレーキも同様にフレームに内蔵される。ロードバイクに近いすっきりとした見た目になる
リヤ三角はクロスロード用に新たに設計。ブレーキキャリパーがコンパクトに収まるよう作られている。 エンドはステーと一体成型され、必要な剛性を稼いでいる
リヤブレーキのラインは、チェーンステーの途中まで内蔵されている。フレームの外側にラインが出っ張らないようになっているので、ペダリング中にシューズと干渉しにくい
ナカジの試乗レポート
グラベルロードというジャンルに思うのは、道路事情が良好と言われる日本において、その性能がはたして必要なのかという疑問。実際そう思う人は多いと思う。自分もその一人であった。そんな先入観とともにクロスロードの試乗に出かけた。ふだんであれば、ロードの周回練習に使うようなコースを走ることが多いのだが、そんな使い方をしてもきっとおもしろくないだろう。
ではどこを走ったらいいか。悩むもののその答えは見つからなかった。迫る試乗車の返却期限。とにかく走り出さなければ何もわからないと思い、日常の足として走ってみた。 すると、ロードバイクではいろいろと気を使いながら走っていたということに気づく。初めてロードバイクの細いタイヤで街を走ったときには、ちょっとした段差やアスファルトのはがれ、マンホールなどいちいち注意して走っていた。だが自転車歴が長くなるにつれ、それは当たり前の行為として体に染みつき、自然と行なえるようになった。
だが、クロスロードに乗ると、そんな必要はない。ちょっと大げさに言ったが、30Cのタイヤはダテじゃない。路肩との段差だろうが、マンホールだろうがおかまいなし。サグラダファミリア並みに終わりが見えない都内の道路工事区間だって気にならない。
ディスクブレーキは路上駐車の列から突然出てくる人や、幅寄せしてくるクルマから逃れるには頼もしい。なにも郊外のグラベ ルロードまで出かけなくても、ストリート をより快適に走り抜けるにはとてもいい相棒になる。遠出したいと思えば、長距離だってこなしてくれる。そんなやつだ。