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どうやってチームに? 大宅陽子が聞く、みんなで走るストーリー 第6回 『Ride on Bianchi』編

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サイクルスポーツ本誌はもちろん、NHK BS1の番組「チャリダー★」にも「坂バカ女子部」として登場した大宅陽子さんの連載記事。仲間と走る楽しさを伝えるべく、各地のチームライドにおじゃま。チームの活動内容や、チーム結成のいきさつ、メンバーの素顔にせまる。

記事の最後には、チームへの連絡方法も乗っているので、「1人で走っていて仲間がほしいな」という人は近くのチームに連絡してみて!
1人で走るのも楽しいサイクリングだけれど、仲間がいれば人数分だけ魅力は倍増する。その門戸は開かれているのだ!

 

第6回 『Ride on Bianchi』編

猛暑だった今年の夏の某日。日本最大級のビアンキ愛好家チーム『Ride on Bianchi(ライドオンビアンキ)』(以下RoB)が、涼を求めてサイクリングをすると聞き、同行させていただいた。

集合は片瀬江ノ島駅にほど近い広場。サーフボード片手に歩く人々を追い抜きながら走っていくと、イタリアの空の色を模した(諸説あるなかのひとつね)というチェレステカラーに染まった集団を見つけた。カラッと晴れた江の島の海と空によく馴染む。

定刻になり、今回のライドのまとめ役である川辺さんが話し始めた。軽い挨拶と集団走行の確認後、ライドスタート。4人程度のグループ毎に国道134号線を進む。左手には江ノ電、右手には海岸線。太陽にじりじりと肌を焦がしつつ、夏らしい景色と海風に背中を押されながら目的地へ到着した。
 
photo:Bianchi Beach House
photo:Bianchi Beach House

逗子海岸に期間限定オープン中の『ビアンキビーチハウス』は、イタリアのバールをコンセプトとした、自由ヶ丘のビアンキカフェ&サイクルズの夏季限定ストアだ。7月6日から9月2日までの限定オープン中。

建物の中は海から吹く風が絶えず吹き込んでいて、ひんやりと涼しい。メンバーはしばしクールダウン。自己紹介ではビアンキ愛や愛車紹介の話題で盛り上がった。印象的だったのは、エントリーグレードのロードバイク「ヴィアニローネ」を愛するメンバーが多かったことだ。昨年は「二ローネライド」と称し、ヴィアニローネオーナー達が神奈川県相模原市の韮尾根(にろおね)へ行ってきたらしい。

「ビアンキ好きならグレードなんて関係ない。誰でもどのバイクでもOK!」という雰囲気が心地よい。今回のライドでも上位グレードのロードバイクから、マウンテンバイク、シクロクロスバイクまで多種多様なビアンキバイクがそろった。

 
ビアンキのバイクがずらっと並ぶ Photo:サイクルスポーツ編集部
ビアンキのバイクがずらっと並ぶ Photo:サイクルスポーツ編集部
ビーチハウスへ向かって国道134号線を進む Photo:サイクルスポーツ編集部
ビーチハウスへ向かって国道134号線を進む Photo:サイクルスポーツ編集部
夏限定のビアンキビーチハウス Photo:サイクルスポーツ編集部
夏限定のビアンキビーチハウス Photo:サイクルスポーツ編集部
店内は涼風が吹き抜け快適 Photo:サイクルスポーツ編集部
店内は涼風が吹き抜け快適 Photo:サイクルスポーツ編集部
ビーチハウス限定の品も販売中 Photo:サイクルスポーツ編集部
ビーチハウス限定の品も販売中 Photo:サイクルスポーツ編集部
ノンアルコールビールで満喫中 Photo:サイクルスポーツ編集部
ノンアルコールビールで満喫中 Photo:サイクルスポーツ編集部
チェレステ色からは想像できないパイナップル味 Photo:サイクルスポーツ編集部
チェレステ色からは想像できないパイナップル味 Photo:サイクルスポーツ編集部
お子様ランチは大人も注文可能 Photo:サイクルスポーツ編集部
お子様ランチは大人も注文可能 Photo:サイクルスポーツ編集部


しばらくゆっくりと仲間との会話を楽しみ、再スタート。本日の山岳ポイントである湘南国際村へ向かった。距離は約3kmと短く、初心者でもチャレンジしやすいコースだ。脚力試しに坂を駆け上がるメンバーもいるが、ほとんどは気の合う仲間との会話を楽しみつつ無理のないペースで上っていく。

湘南国際村めぐりの森まで上り、小休止。坂を下って立石公園に戻った後は、道向かいにある『カフェ&レストランマーロウ秋谷本店』でプリンをテイクアウトし、公園でおやつタイムが始まった。

しばし歓談した後は、それぞれ輪行をする駅へと向かい、流れ解散となった。最後までまったりした空気の流れる、余裕ある大人のサイクリングだった。

 
チェレステカラーを見かけるとつい購入してしまうメンバー多数 Photo:サイクルスポーツ編集部
チェレステカラーを見かけるとつい購入してしまうメンバー多数 Photo:サイクルスポーツ編集部
みんなでマーロウのプリンを食べて休憩 Photo:サイクルスポーツ編集部
みんなでマーロウのプリンを食べて休憩 Photo:サイクルスポーツ編集部
期間限定の杏仁豆腐プリン Photo:サイクルスポーツ編集部
期間限定の杏仁豆腐プリン Photo:サイクルスポーツ編集部
リーダーの松本さん Photo:サイクルスポーツ編集部
リーダーの松本さん Photo:サイクルスポーツ編集部
実務担当 左から桂田さんと川辺さん Photo:サイクルスポーツ編集部
実務担当 左から桂田さんと川辺さん Photo:サイクルスポーツ編集部
チーム員 左から鈴木さんと前田さん Photo:サイクルスポーツ編集部
チーム員 左から鈴木さんと前田さん Photo:サイクルスポーツ編集部


チームの立ち上げは2015年。現在フェイスブックページに集まるメンバーは340人ほど。SNSで繋がっているため、メンバーは日本全国にいる。年齢も高校生から60代までと幅広い。首都圏在住のメンバーが多いが、関西でもライドイベントの立ち上げなどの動きが出始めているそう。年に4~8回の頻度今回のような大人数のライドイベントを企画しているが、SNS内の呼びかけによる小規模のライドイベントは随時開催されている。

チームのリーダーは松本さん。RoBを立ち上げる前は別のグループで自転車生活を楽しんでいたとのこと。「初めて体験したグループライドが物凄く楽しく、同じメーカーが好きな人が集まったらさらに楽しいんじゃないか、そんな思いで立ち上げた」という。「フェイスブックページで、走行レポートなどの投稿や仲間たちの反応を見ていると、明るいやり取りが多い。楽しいチームなので、これから入って来てくださる方や、現メンバーでまだイベント等に参加できてない方も気軽に声をかけてくれたら」と話してくれた。

実務担当の二人にも話を聞いた。「気兼ねなく、走力関係なく走れるチーム。苦しいライドは楽しくないと思っているので、みんなが楽しめるライドイベントを開催していきたい」と桂田さん。川辺さんは「“ケンカをしない、人の悪口を言わない”をチーム内で徹底している。趣味だからこそみんなが楽しめるチームにしたい」と笑顔で語った。

参加しているメンバーにチームの印象を聞いてみた。鈴木さんがチームに入ったのは2年前。ツイッター上で川辺さんに誘われたそう。「けんかがなく、みんな仲が良い。フェイスブックで楽しそうな投稿をしていると、私も載せたいと思いライドに熱が入る」と笑顔を見せた。因みにバイクはヴィアニローネのベルキンモデル(チームレプリカカラー)。ペダルやタイヤ、バーテープやケーブルまで大好きだという紫色でカスタマイズしている。

前田さんがスポーツバイクに目覚めたのは2年前。しまなみ海道をクロスバイクをレンタルして走ったのがきっかけだった。「フェイスブック上で“あなたにおすすめのコミュニティ”としてRoBが表示された。チーム加入の決め手はゆるさ。最低限のルールはあるが、ギチギチしすぎていない環境が心地いい」と話してくれた。ちなみに前田さんの愛車はヴィアニローネ。「純正のまま乗るのが好き、カスタマイズはまだ考えていない」とのこと。

RoB加入条件は「ビアンキが好きなこと」。ビアンキが好きであれば、ビアンキのバイクを所有していなくても加入することができる。ただし、ライドは原則ビアンキのバイクでの参加としている(たまに例外のライドイベントもある)。

加入は知人からの紹介以外にも、RoBのフェイスブックページから申し込むすることができる。スカウトも頻繁で、道行くビアンキ乗りに声をかけているそうなので、興味があったらRoBメンバーに自分からアプローチしてみるのもよいだろう。​

 


【走行距離】距離40km、獲得標高800m

【立ち寄りどころ】『ビアンキビーチハウス』『カフェ&レストランマーロウ秋谷本店』

【ペース】まったりペース

【フレンドリー度】ビアンキという共通の話題から話が弾んでいた


 

ライドコースはこちら!





左からチームジャージとカペルミュール×RoBコラボ限定ジャージ Photo:サイクルスポーツ編集部
左からチームジャージとカペルミュール×RoBコラボ限定ジャージ Photo:サイクルスポーツ編集部
チェレステがアクセントになっている Photo:サイクルスポーツ編集部
チェレステがアクセントになっている Photo:サイクルスポーツ編集部


RoB (Ride on Bianchi)公式フェイスブック

ビアンキビーチハウス

カフェ&レストランマーロウ秋谷本店


 

大宅陽子(おおやようこ)

この連載のレポーター。ヒルクライムをこよなく愛するサイクリスト。各地のヒルクライム大会で入賞、ジャパンカップオープン女子完走の経歴をもつ。また、ヨガインストラクターとして自転車競技の特性に合わせた「サイクリストヨガ」のレッスンを各地で開催中。


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