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TOJ初日、岡がリーダージャージを獲得!

レース

国際クリテリウムではアウラールが存在感を示す

クリテリウムで勝利したアウラール(中央)をチームメイトの佐野淳哉(右)、怪我療養中のアイラン・フェルナンデス(左)が祝福する
クリテリウムで勝利したアウラール(中央)をチームメイトの佐野淳哉(右)、怪我療養中のアイラン・フェルナンデス(左)が祝福する
5月19日(日)、いよいよ今年も日本最大級のステージレースであるツアー・オブ・ジャパン(TOJ)が始まった。全16チーム、全96選手が8日間8ステージを争う。

初日、大阪府堺市での2.6kmの個人タイムトライアルから2019ツアー・オブ・ジャパンがスタートした。ほぼほぼフラットな大仙公園を1周するスピードコースだ。

この堺ステージのコースに隣接する仁徳天皇陵古墳を含む百舌鳥(もず)・古市古墳群は、5月14日に世界遺産一覧表に記載するよう勧告されたばかり。6月30日から始まるユネスコ世界遺産委員会での審議により、世界文化遺産登録の可否が決定される。

TOJの本戦前に行われた第9回堺国際クリテリウムでは、オールイス・アウラールがスプリント勝負を差し切り、チームに勢いをつけた。

驚異的なタイムを叩き出した岡

スタートからエアロフォームでスタートしていく岡篤志
スタートからエアロフォームでスタートしていく岡篤志
全日本チャンピオンジャージをまとってスタートする窪木一茂
全日本チャンピオンジャージをまとってスタートする窪木一茂
オールイス・アウラールがスタートを待つ。岡から遅れること2秒差でゴールした
オールイス・アウラールがスタートを待つ。岡から遅れること2秒差でゴールした

午後1時35分に松田祥位(日本ナショナルチーム)が一番走者として出発すると、30秒間隔で各選手が続いた。まず全チーム1人ずつが走り終わった中でトップタイムを出したのは、クリス・ハーパー(チームブリッジレーン)。昨年の優勝タイムである3分10秒台でゴールラインを切った。しばらく破られることがなかったが、半分の選手が走り終えたところでアダム・トーパリック(チーム・ザワーランド・NRW・p/b・SKS・ジャーマニー)がコンマ差でタイムを上回った。

その後、全体で69番目の走者となった岡篤志(宇都宮ブリッツェン)は、得意のエアロフォームで飛び出し、驚異的な3分6秒台を叩き出した。各チームのエース格が揃う最終走者のグループがスタートし、暫定リザルトをホットシートで見守る岡。

全日本タイムトライアルチャンプの窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)やクリテリウムで存在感を見せつけたアウラールらも岡に迫るタイムを出したものの届かず。最終走者の大久保陣(キナンサイクリングチーム)がゴールラインを越えると、岡のステージ優勝が確定。これにより、岡は総合・ポイント賞・新人賞の3つのジャージを獲得した。
 

優勝者、岡篤志コメント

「狙っていた」と話す岡が集中する
「狙っていた」と話す岡が集中する
初日優勝によってリーダージャージを獲得した
初日優勝によってリーダージャージを獲得した
25才以下が対象の新人賞ジャージにも袖を通した
25才以下が対象の新人賞ジャージにも袖を通した

CS:今日の感想について

岡:(TOJを)今年の一番の目標においていたので、初日から優勝できて良かったです。先週からコンディションが良かったので、いいタイムが出せるんじゃないかなと思っていました。とにかく全力を尽くして、結果的に優勝できて良かったです。

CS:目標タイムはあったんですか?

岡:前に走った選手を見ていても速かったので、去年と同じタイムだと多分成績が落ちるだろうなと思っていました。去年よりもコンデションいいのは感じていましたが、正直、(3分)6秒台が出るとは思っていなかったです。僕がスタートする時はまだ(3分)10秒台がトップタイムだったので、それを超えられるようにっていうのは意識して走っていたんですけど、メーターを見ている暇もないんで、全力を尽くすだけでした。

CS:リーダージャージを獲得しましたが、明日以降、チームとしてどう戦っていきますか?

岡:自分のリーダージャージを守るということに関しては、チームとしてそこまでこだわってはいかないので。チームにはあまり負担をかけたくないので、うまく走ってきたいなとは思っています。

CS:先週から調子が上がったきっかけなどあったんですか?

岡:(Jプロツアー)宇都宮(ラウンド)の前に高地トレーニングで合宿に行ってたんですけど、宇都宮ロードは疲れがかなり出てしまってあまりいい走りができませんでした。そこから疲れが抜けて、今週トレーニングで今シーズンで一番出力が出せていたので正直今回いけるんじゃないかっていう期待はありました。
 

2位に入った窪木一茂コメント

落ち着いた様子でスタートのときを待つ窪木
落ち着いた様子でスタートのときを待つ窪木

CS:全日本チャンピオンジャージをまとってのスタートでしたが、走ってみての感触はどうでしたか?

窪木:悔しいですけど、力を温存できた感じはあるので、次のステージに向けていい感触でしたね。(オールアウトするくらい)ぶっ倒れたくて走ったんですけど、ぶっ倒れられなかったですね。

CS:コーナーとかは攻めましたか?

窪木:全然、いつも通りです。立ち上がりもダンシングしなかったです。ずっとTTポジションキープで。強かったです、岡。さすがです。祝福しました。

CS:明日以降、何を狙いますか?

窪木:あんまり高望みはしたくないけど、優勝はどこかのステージでしたいですね。あとは石橋(学)の総合をかけてるので、その二つで。僕自身は、ポイント賞ジャージを狙っていこうかなって思っています。
 

第1ステージリザルト

第1ステージ順位

1位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) 3分6秒
2位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) +1秒
3位 オールイス・アウラール(マトリックスパワータグ) +2秒


個人総合時間賞(グリーンジャージ)

1位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) 3分6秒
2位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) +1秒
3位 オールイス・アウラール(マトリックスパワータグ) +2秒


個人総合ポイント賞(ブルージャージ)

1位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) 10pt
2位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 9pt
3位 オールイス・アウラール(マトリックスパワータグ) 8pt


個人総合山岳賞(レッドジャージ)

該当なし


個人総合新人賞(ホワイトジャージ)

1位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン)
2位 オールイス・アウラール(マトリックスパワータグ)
3位 アダム・トーパリック(チーム・ザワーランド・NRW・p/b・SKS・ジャーマニー)


チーム総合

チームブリッジレーン


text&photo:滝沢 佳奈子

http://toj.co.jp/