2020パラリンピックのロード会場で行われた全日本パラTT

2019年6月27日（木）〜30日（日）の日程で、第88回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース、第23回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会、2019日本パラサイクリング選手権・ロード大会の３大会が同時開催され、大会初日の27日には健常者各カテゴリ及びパラサイクリングのTT（タイムトライアル）が行われた。


【text＆photo：佐藤有子】

 

2020年東京パラリンピックのロードレースコースは富士スピードウェイをスタート・フィニッシュとするサーキット及びその周辺道路の周回で、詳細は未発表だが、登坂斜度の理由から今大会TTと同じ「オリンピックと逆周り」となる可能性が高いと言われている。

パラサイクリングの集団スタートのRR（ロードレース）は、国際大会では複数障害クラスの時間差発走・混走で行われることが多いが、選手数の関係で国内ではTT以外のロードレースの公式大会はほとんど行われていない。そのため、今大会は健常者のロードレースも含め、選手や運営側にとっての「パラリンピックのプレ大会のひとつ」という性格も併せ持ったイベントであることを感じさせた。

パラサイクリングの全日本大会は、健常者大会と同時開催となってからは時間割り当ての関係で、JPCF（日本パラサイクリング連盟）の判断による各クラス１から若干名の出場者絞り込みが行われている。今年はおなじみの強化選手に加え、より幅広い新しい顔ぶれの選手がセレクトされ、記録会的要素に加えて順位争いや若手の将来性といった面でも見ごたえのあるイベントとなった。

 

パラサイクリングのタイム計測系レースでは、参加選手が少ない場合しばしば複数の障害クラスをまとめてレースを行い、クラス間のハンディ補正のために競技規則で定められた係数を実タイムにかけあわせた計算タイムで順位をつける場合がある。どのレースを係数レースとするかは大会の判断による。
Mは男子、Wは女子。Bがタンデム、Tが三輪、Cが二輪、Hがハンドバイクで、数字がより小さいほうが障害の重いクラス。なお、オープンは競技規則の障害クラス規定範囲外だとクラス分け判定された選手。



〔MB〕 出走2組 2周26km
1位 木村和平（楽天ソシオビジネス株式会社）・パイロットは倉林巧和（楽天ソシオビジネス株式会社）39分11秒16

2位 大城竜之（チーム チェブロ）・高橋仁（株式会社マトリックス）44分04秒34



〔WB〕 出走2組 2周26km
1位 山口乃愛（北海道札幌視覚支援学校）・山本さくら（CielBleu鹿屋）47分43秒49

2位 栗原梢（スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ）・小沼美由紀（スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ）50分26秒91



〔MT1-2〕★ 出走1名 1周13km
1位 福井万葉（楽天ソシオビジネス株式会社）〔MT2〕
計算タイム30分03秒94（係数100％）実タイム同（30分03秒94）



〔WC2-3〕★ 出走2名 1周13km
1位 杉浦佳子（楽天ソシオビジネス株式会社）〔WC3〕
計算タイム22分46秒44（100％） 実タイム同

2位 藤井美穂（楽天ソシオビジネス株式会社）〔WC2〕
計算タイム27分36秒98（96.15％） 実タイム28分43秒33



〔MC2-3〕★ 出走5名 1周13km
1位 川本翔大（大和産業株式会社）〔MC2〕
計算タイム20分16秒20（96.15％）実タイム21分04秒90

2位 藤田征樹（藤建設株式会社）〔MC3〕
計算タイム20分58秒73（100％）実タイム同

3位 相園健太郎（全日本空輸株式会社）〔MC2〕
計算タイム24分08秒06（96.15％）実タイム25分06秒05



〔MC4-5〕★ 出走2名 1周13km
1位 石井雅史（イナーメ信濃山形）〔MC4〕
計算タイム21分23秒62（97.63％） 実タイム21分54秒78

2位 沼野康仁（VC-SPLENDOR）〔MC5〕
計算タイム27分22秒67（100％） 実タイム同



〔MH1-5〕★ 出走4名 1周13km
オープン 末吉正已（JAPAN HANDBIKE Club）〔MHO〕
計算タイム30分38秒15（100%）実タイム同

1位 松本亘（注：チーム名記載なし）〔MH3〕
計算タイム31分17秒97（100%）実タイム同

2位 村田成謙（フジ住宅株式会社）〔MH3〕
計算タイム37分09秒13（100%）実タイム同

3位 山木平良（伊豆総合高校）〔MH3〕
計算タイム1時間07分38秒52（100%）実タイム同