宇都宮ブリッツェン2015年チーム体制を発表
昨年、国内最高峰のロードレースシリーズ「Jプロツアー」において6勝し、チーム総合優勝を成し遂げた宇都宮ブリッツェン。地域密着型のチームとして活動を開始して、今年で7年目となる。今年のスローガンを「NEXT 勝利の先にあるものをを」とし、地元の誇りを背負って走り、勝利を目指す。今でこそ地元に根差したロードレースチームというのは増えてきたが、その先駆けと言える。
今年の大きな目標は、いまだ獲得できていない全日本選手権の制覇だ。地元である栃木県で開催されるということもあり、ロードレースでのチーム力を生かした勝利を、阿部嵩之はタイムトライアラル。城田大和はU23カテゴリーの制覇を目指す。
Jプロツアーは、全24戦。初戦は3月15日の宇都宮クリテリウムになる。このレースでは、Jプロツアーではじめてレースの生中継が実現される。昨年はコーナーが4か所の長方形をしたコースだったが、今年はバックストレートの途中で、ヘアピンカーブが追加された1周3km、7つのコーナーがあるコースに変更された。コース難易度を上げたので、より選手の力量差がでることが予想される。レース以外でも、移動動物園や弱虫ペダルの渡辺航氏のトークショーなどのイベントも予定しており、昨年以上の観客を集めることも目標だ。
そして、宇都宮クリテリウム直後の3月22日~26日にはUCI2.1のツール・ド・台湾に初参加。チームとしては2回目の海外遠征だ。5日間のステージレースで、4日目に阿里山を上るステージが用意され、これが総合争いを決定づけることになるだろう。
全22チーム、17カ国からの参加がある。キャプテン鈴木真理も、過去ステージ優勝の経験があるので、そのノウハウを生かしてチームで勝利を目指す。チームが使用するバイク「メリダ」はツール・ド・台湾のスポンサーでもあり、宇都宮市としても、台湾から観光客誘致のきっかけになってほしいという期待もある。チームとしてそれに応える走りを見せてくれるだろう。
清水監督インタビュー
・同じメンバーで迎える2年目。チームの雰囲気はいかがですか?
雰囲気はすごくいいです。それはいいところなので、去年通り続けていきたい。キープしていきたいと思っています。
・反省点は?
みんながんばっている。そこから若い選手(青柳、大久保、城田、堀)がどれだけ頑張ってレベルアップできるかどうかが今年の課題です。ベテラン選手については信頼しているので心配はしていないですね。あと、チームの総力を上げることです。
青柳と大久保は若いといっても中堅どころ。これからエース級の選手を目指していって欲しいと思っています。トレーニングを12月からやっている甲斐あって、しっかりと仕上がってきている。いい感触は得ています。
・全日本選手権の勝利はもちろん目標だと思うのですが、詳しく教えて下さい。
Jプロツアーはトータルでのパフォーマンスが必要なので、それはもちろんです。一つのレースを上げろと言われれば、もちろん全日本選手権。ジャパンカップは毎年開催されているのでもちろんですが、今年は地元栃木県で全日本選手権が開催されます。それにかける意気込みは大きいです。コース的にも今のメンバーならチーム力は1,2を争う力を持っている。今年のコースは個人の力よりもチーム力が必要なコースなのでチャンスがあると思っています。
鈴木真理インタビュー
・同じメンバーで迎える2年目、チームの雰囲気はどうですか?
個々の脚質とか、正確とかがだいぶ読めてきた。2年やってわかってきた。キャプテンとしては選手個々の弱い所も見えてきた。評価していかないといけない。去年のように優しい目で見ていきつつ、厳しい目で見ていかなければならないと思っている。一人ひとり成長させないときけない。
その上で自分にも厳しくしていか慣ればならないと思っている。
・昨年の反省点はなんでしょうか?
やはり、増田に頼りすぎていた。若い選手の連携がうまくとれなくて、結局レースの終盤で増田しか前に残っていないということが多かった。全選手が力をつけていかないと、魅せるレース、ファンを沸かせるレースが出来ない。
・作戦も立てやすくなりますね?
魅せるレースっていうのは逃げが決まってそれがそのままフィニッシュまで行って、逃げの中で優勝争いが起きるというのはおもしろくない。そこでチームに力があれば後ろからジャンプアップすることだってできる。いろいろなレース展開を魅せることができる。選手が力をつければ。そのためには力が必要。
・プロトンの中でも超ベテラン選手ですね。今年の個人的な目標を教えて下さい。
選手生活は20年くらいになります。個人的な目標は、チームに力がついてくれば「ちょっとゆずれよ」とかも言えるんですが、まずはチームみんながチカラをつけることが目標です。そのうえで、チームとして全日本選手権のジャージを獲りたい。僕個人が獲りたいという思いももちろんあります。他のレースでも勝ちにいきたいという思いもあるけれど、みんなが力をつけて余裕が出てきた時に僕にもチャンスが回ってくればと思っています。