【Tour速報】ツール第4ステージでキッテルが3勝目!/序盤にフルーム落車
第101回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、舞台を英国からフランスへと移した。7月8日は、ル・トゥルケ・パリ・プラージュからリール・メトロポールまでの163.5kmで第4ステージを競い、集団ゴールスプリントでドイツのマルセル・キッテル(ジャイアント・シマノ)が3勝目を上げた。
マイヨ・ジョーヌはイタリアチャンピオンのビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)が守った。
この日はスタートしてすぐに、総合優勝候補のクリストファー・フルーム(スカイ)が集団で落車する事故があった。彼はすぐ集団に復帰したが、左脚と左手首を負傷してしまった。
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第4ステージはルクセンブルクのアンディ・シュレク(トレック)が出走しなかった。彼は前日のステージで落車し、右ヒザの靭帯を痛めてしまった。雨天の下、ル・トゥルケ・パリ・プラージュを195選手がスタートした。
スタートしてすぐに、トマ・ヴォクレール(ヨーロッパカー)とルイスアンヘル・マテ(コフィディス)が集団から逃げ出した。42m地点でタイム差は3分35秒にまで開いたが、スプリンターを擁するチームがそれ以上の逃げを許さなかった。
92km地点の中間スプリントポイントは、ヴォクレールが先頭で通過した。集団はマイヨ・ベールのペーテル・サガン(キャノンデール)が先頭で通過してポイントを稼いだ。
中間スプリントポイント争いでキャノンデールが先頭を引いたため、集団は一時バラバラになり、ミハウ・クウィアトコウスキー(オメガファルマ・クイックステップ)、ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)、アルノー・デマール(FDJ.fr)が遅れる場面があったが、ゴールまで残り50kmで全員復帰した。
マテは残り55kmでパンクに見舞われて脱落。ヴォクレールが一人旅を続け、ゴールのリール市内へと入った。路面はまだ濡れていたが、雨は止んでいた。
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集団では残り29kmのコーナーで、先頭を走っていたグレッグ・ヘンダーソン(ロット・ベリソル)が転倒。チームメートのラルス・バクとバルト・ドクレルクもコースアウトし、区間優勝を狙っていたドイツチャンピオンのアンドレ・グライペルは、いっきに3人の列車を失ってしまった。
ヘンダーソンは右膝に12センチの深い切り傷を負ってしまい、そのままレースをリタイアした。彼はベルギーの病院へ移動し、手術を受ける予定だ。
ヴォクレールはゴールまで残り16.4kmで集団に吸収された。同じタイミングで、マイヨ・ベールのサガンが落車して遅れてしまったが、すぐに復帰することができた。
集団はマーク・カヴェンディッシュがリタイアした後、マーク・レンショウをスプリントのエースに立てたベルギーのオメガファルマ・クイックステップが引き続けたが、残り3kmになると、ジャイアント・シマノとカチューシャも前に出始めた。
街中のカーブをいくつも通過したあと、フラムルージュを通過して先頭に立っていたのはロシアチャンピオンのアレクサンダー・ポルセフ(カチューシャ)に引かれたアレクサンダー・クリストフ(カチューシャ)だった。
クリストフは残り300メートルからスパートしたが、フィニッシュライン目前でキッテルに抜き去られてしまい、くやしそうにハンドルを叩いていた。ハットトリックをやり遂げたキッテルのツール区間優勝数は7になった。
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■キッテルのコメント「長距離のステージではなかったが、高速でナーバスだった。我々は先頭にとどまるのに苦労した。ボクはクリストフの後方に付こうとしたが、とてもむずかしかった。ずっとフィニッシュラインのことを考えていた。それが目に入った時、ボクは本当に今日持っているすべてを出し尽くした。それでもとても難しかった」
「クリストフを見下してはいなかった。彼が今日見せつけたように、彼がいつでもとても危険な奴だと我々は知っていた。我々は今日、自分たちが無敵ではないと思い知らされたよ」
7月9日は、序盤戦最大の見どころとなるミニ・パリ~ルーベ区間の第5ステージが行われる。距離は155.5km。スタートはベルギーのイープルで、フィリップ国王がスターターをつとめることが決まっている。英国ステージに劣らない観客が詰めかけるのはまちがいないだろう。
スタート後、コースは一度北上し、自転車博物館があるウルスラールやゲント~ベベルゲムのゴール地を通過し、国境を越えてフランスへと戻る。そして後半は、北の地獄とおそれられるクラシックレースのパリ~ルーベで有名な石畳の道を走る。
石畳セクションは9ヶ所あり、ポルト・デュ・エノーのアランベールでゴールする。北の地獄でどんなドラマが展開するのか楽しみだ。ちなみに天気は雨になりそうだ。
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■第4ステージ結果
[7月8日/ル・トゥルケ・パリ・プラージュ~リール・メトロポール/163.5km]
1 マルセル・キッテル(ジャイアント・シマノ/ドイツ)3時間36分39秒
2 アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ/ノルウエー)
3 アルノー・デマール(FDJ.fr/フランス)
4 ペーテル・サガン(キャノンデール/スロバキア)
5 ブライアン・コカール(ヨーロッパカー/フランス)
6 アンドレ・グライペル(ロット・ベリソル/ドイツ)
7 マーク・レンショウ(オメガファルマ・クイックステップ/オーストラリア)
8 ダニー・ファンポッペル(トレック/オランダ)
9 ダビデ・チモライ(ランプレ・メリダ/イタリア)
10 ダニエル・オス(BMC/イタリア)
128 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+55秒
■第4ステージまでの総合成績
1 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)17時間07分52秒
2 ペーテル・サガン(キャノンデール/スロバキア)+2秒
3 ミヒャエル・アルバズィーニ(オリカ・グリーンエッジ/スイス)+2秒
4 グレッグ・バンアーベルマート(BMC/ベルギー)+2秒
5 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)+2秒
6 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+2秒
7 クリストファー・フルーム(スカイ/英国)+2秒
8 ユルへン・バンデンブロック(ロット・ベリソル/ベルギー)+2秒
9 バウケ・モレマ(ベルキン/オランダ)+2秒
10 ヤコブ・フグルサン(アスタナ/デンマーク)+2秒
61 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+8分38秒
[各賞]
■マイヨ・ベール:ペーテル・サガン(キャノンデール/スロバキア)
■マイヨ・アポワ:シリル・ルモワン(コフィディス/フランス)
■マイヨ・ブラン:ペーテル・サガン(キャノンデール/スロバキア)
*第5ステージはロマン・バルデ(AG2R/フランス)が着用
■チーム成績 :チームスカイ(英国)
■今日の敢闘賞 :トマ・ヴォクレール(ヨーロッパカー/フランス)