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【速報】アームストロングが永久資格停止と98年8月以降の全成績剥奪処分を下される(updated)
レース
2012.08.25
米国アンチドーピング機関(USADA)は8月24日に、ランス・アームストロングが『USポスタルサービスサイクリングチーム・ドーピング謀議』における関与でアンチドーピング規則違反をおこなった結果として、永久資格停止処分と1998年8月1日以降のすべての競技成績の剥奪処分を受けたと発表した。
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USADAは今年2月に、米国食品衛生局(FDA)が中止したアームストロングの調査を引き継いだ。そしてアームストロングとUSポスタルサービス時代の彼の関係者に対し、6月にアンチドーピング規則違反の容疑で申し立ての法的手続きを開始したという通知を送っていた。USADAはアームストロングに対し、仲裁訴訟手続きを行うか有罪を認めるかの二者択一を求めていたが、23日の最終期限にアームストロングは仲裁裁判は受けないと決断。これにより、処分が確定した。(http://www.usada.org/)
アームストロングはUSADAから告発された後、米国の連邦裁判所にこの告発の取り下げを2度申し立てたが、同裁判所はこれを棄却していた。23日に出した声明でアームストロングは仲裁訴訟手続きを受けないことにした理由について「USADAの裁判に参加することで、フェアな環境でこれらの申し立てに直面できて、これを最後に訴訟を終わらせられるなら、私はチャンスに飛びついただろう。しかし私は参加を拒否する。それは一方的で、フェアなものではないからだ」と語っている。
アームストロングが『USPS謀議』への関与で処罰を受けたアンチドーピング規則違反は以下のとおり。
1)EPO、輸血、テストステロン、副腎皮質ステロイド、マスキング薬物を含めた禁止薬物(もしくは手法)の使用(もしくは試み)
2)EPO、輸血とそれに関連した器具(注射針、血液バッグ、容器、そのほかの輸血用器具、血液パラメータ測定装置のようなもの)、テストステロン、副腎皮質ステロイド、マスキング薬物を含めた禁止薬物(もしくは手法)の所持
3)EPO、テストステロン、副腎皮質ステロイドの売買
4)EPO、テストステロン、コルチゾンの他の管理(もしくは管理の試み)
5)1件(もしくはそれ以上)のアンチドーピング規則違反(もしくはその試み)に関係する援助、奨励、助力、扇動、隠蔽とその他の共謀
6月に『USPS謀議』への関与で、アームストロングとともに告発されたのは以下の5人。
・ヨハン・ブリュイネール(ベルギー/チームマネージャー)
・ミケーレ・フェラーリ(イタリア/コンサルティングドクター)
・ペドロ・セラヤ(スペイン/ドクター)
・ルイスガルシア・デルモラル(スペイン/チームドクター)
・ペペ・マルティ(スペイン/トレーナー)
このうちフェラーリ、デルモラル、マルティの3人は仲裁訴訟手続きの期限までに返答しなかったため、7月にUSADAから永久資格停止処分を受けている。その後、マルティは仲裁訴訟手続きを要求し、USADAはこれを承諾したため、処分は保留となっている。現在レディオシャック・ニッサンに所属しているブリュイネールとセラヤも仲裁訴訟手続き(裁くのはUSADAではなく、独立した仲裁人パネル)を受けて無実を証明する構えだ。その裁判日程についてはまだ発表されていないが、現役選手が証人として出廷するという噂もある。
国際自転車競技連合(UCI)はこの事件についての公式発表はまだ行なっていない。アームストロングも、処分が下った後には声明を出していないが、USADAの処分を不服として、おそらくスポーツ仲裁裁判所に告訴することになるだろう。(http://www.lancearmstrong.com/)
【ランス・アームストロングの1998年8月1日以降の主な成績】
1998(USポスタルサービス)
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合4位
1999(USポスタルサービス)
ドーフィネ・リベレ 区間1勝
ツール・ド・フランス総合優勝 区間4勝
アムステル・ゴールド・レース2位
2000(USポスタルサービス)
ドーフィネ・リベレ 区間1勝
ツール・ド・フランス総合優勝 区間1勝
GP・デ・ナシオン優勝
シドニー五輪個人TT3位
2001(USポスタルサービス)
ツール・ド・スイス総合優勝 区間2勝
ツール・ド・フランス総合優勝 区間4勝
アムステル・ゴールド・レース2位
2002(USポスタルサービス)
ミディ・リブル総合優勝
ドーフィネ・リベレ総合優勝 区間1勝
ツール・ド・フランス総合優勝 区間4勝
2003(USポスタルサービス)
ドーフィネ・リベレ総合優勝 区間1勝
ツール・ド・フランス総合優勝 区間1勝
2004(USポスタルサービス)
ツール・ド・ジョージア総合優勝 区間2勝
ツール・ド・フランス総合優勝 区間5勝
2005(ディスカバリーチャンネル)
ツール・ド・フランス総合優勝 区間2勝
(2005年のツール後に一度引退)
2009(アスタナ)
ツール・ド・フランス総合3位
2010(チームレディオシャック)
ツール・ド・スイス総合2位