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中国の千森杯シクロクロス男子エリートで竹之内悠7位

レース
2017年9月3日(日)中国・北京で5回目となるシクロクロスのUCIクラス1レース「千森杯(2017 Qiansen Trophy)」が開催された。

1戦目が行われた豊台地区は北京市中心部から西に位置していて、北京国際空港からバスで約1時間ほど。滞在しているホテルから会場まで約9kmの道のりを選手達は自走で移動し、予備機材はメカニックがバスに積込み会場まで持ち込んだ。

コースは北宮国家森林公園の一部を使用し、スタート&フィニッシュ地点の平地エリアをベースに、標高差15mと25mの2つのループを林間コースに設置した一周 2.5km。滑りやすいコーナーや脚力の必要な登坂、ギアが回りきるほどハイスピードなダウンヒルセクションなど、テクニカルかつフィジカルも要求される。天気予報が示した当日の気温は28度と高めで、路面も乾燥していて砂埃が立ち、多くの選手がボトルに水を用意して挑んだ。

 
優勝者ヨルベン・ヴァン・ティッヘルト(ERA - Circus)の横で好スタートを切った斎藤 朋寛(RIDELIFE GIANT)
優勝者ヨルベン・ヴァン・ティッヘルト(ERA - Circus)の横で好スタートを切った斎藤 朋寛(RIDELIFE GIANT)
優勝したヨルベン・ヴァン・ティッヘルト(ERA - Circus)
優勝したヨルベン・ヴァン・ティッヘルト(ERA - Circus)


ベルギー、オランダ、アメリカ、オーストラリアなどから集まった59名が出走したエリート男子は、スタート直後に落車があり有力選手の位置取りに若干影響があったものの、BMXのベルギー国内タイトル獲得経験のある23歳の若手、ヨルベン・ヴァン・ティッヘルトが、昨年の勝者であり、今回の参加者で最も高いUCIランキングを持つヴィルトハーベルに13秒の差をつけて優勝した。

35名で争われたエリート女子は、Superprestigeでトップ10内の実績があるジョイス・ファンデルベーキンが、主に米国内で活動するセレナ・ゴードンとエミリー・カチョレックとの三つ巴のバトルを最終周回で制して優勝し、男女ともにベルギー勢が千森杯の初戦を制した。

 
スタートする唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
スタートする唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
優勝したジョイス・ファンデルベーキン(STEVENS Pro Cycling ? Donen-Vondelmolen CX team)
優勝したジョイス・ファンデルベーキン(STEVENS Pro Cycling ? Donen-Vondelmolen CX team)


日本からは大会側のセレクションで選ばれたエリート男子8名、女子3名が参加し、エリート男子では竹之内悠(TOYO FRAME)が日本人最高位となる7位に。エリート女子では唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が11位になり、ともに上位15位までに与えられるUCIポイントを獲得した。

また、今年2月のシクロクロス東京に出場した SQUID のカチョレックとクラークが男女それぞれ 3位で表彰台に上っている。

次戦は9月6日(水)、場所を移して万里の長城近くにある観光の町、延慶地区で開催される。

 
女子エリート:表彰式、3位はシクロス東京も走ったカチョレック(SQUID)
女子エリート:表彰式、3位はシクロス東京も走ったカチョレック(SQUID)
24位に入った福本 千佳(Live GARDEN Bici Stelle)
24位に入った福本 千佳(Live GARDEN Bici Stelle)


<リザルト>
千森杯(女子エリート)結果

1. JOYCE VANDERBEKEN (STEVENS Pro Cycling ? Donen-Vondelmolen CX team, BEL) 0:39:38
2. SERENA GORDON (GIANT FACTORY OFF ROAD TEAM, USA) +00:06
3. EMILY KACHOREK (SQUID, USA) +00:08
11. 唐見 実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) +02:07
24. 福本 千佳(Live GARDEN Bici Stelle) +5:35
26. 須藤 むつみ(Ready Go JAPAN) +6:41

千森杯(男子エリート)結果
1. YORBEN VAN TICHELT (ERA - Circus, BEL) 1:03:10
2. MARCEL WILDHABER (SCOTT-SRAM MTB Racing, SUI) +00:13
3. ANTHONY CLARK (SQUID, USA) +00:35
7. 竹之内 悠(Team Toyo Frame) +01:23
19. 小坂 光(宇都宮ブリッツエンシクロクロスチーム) +02:57
24. 小坂 正則(スワコレーシングチーム) +3:54
25. 織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) +04:03
30. 中里 仁(Speedvagen Family Racing) +05:05
34. 重田 兼吾(Team CUORE) +05:24
38. 斎藤 朋寛(RIDELIFE GIANT) +06:00
47. 向山 浩司(SNEL CYCLOCROSS TEAM) -4Lap

 
7位でUCIポイントを獲得した竹之内 悠(Team Toyo Frame)
7位でUCIポイントを獲得した竹之内 悠(Team Toyo Frame)
男子エリート:19位に入った小坂 光(宇都宮ブリッツエンシクロクロスチーム)
男子エリート:19位に入った小坂 光(宇都宮ブリッツエンシクロクロスチーム)

<竹之内悠コメント>
スタート直後落車があった影響で、30番くらいまで埋もれてしまった。コースが幅の広くないコーナーが多いコースだったので全体的にコーナーでは無理をせず、コースの中盤から後半にかける長めの上りでしっかり踏んで、前のパックに合流を繰り返した。落車で埋もれたおかげで、今日は気持ちをしっかり切り替えられたので終始ポジティブなレースができたし、今シーズンに向けて昨年までとは違う取り組みをしていたのが、良い方向に向かっていることも今日確認できたのは数字とは別に収穫だった。次戦も臨機応変にどんな形になっても良い結果と内容を伴うレースをする努力をしたい。

<唐見実世子コメント>
今回中国遠征を決めたのは、今シーズン全日本に向けての準備のスタートと、年末にチームでオランダ遠征が決定しているのでUCIポイントの獲得が目的で参戦した。レースは、中盤から集中が切れてしまいミスを連発してしまったのが悔やまれる。参加メンバーとのフィジカルレベルでは、最低でもトップ10には入りたいので、次戦はできることを修正してのぞみたい。

text:斎藤 朋寛
photo:阿部 昌一