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奇抜なデザインとレーシーさを両立「フィブラネクスト」登場!カレラ2019モデル発表会レポート
2018.04.21
ダビデ・ボイファーバ氏が、自身の経験に基づいた「レース」血統を、1989年より受け継ぎ続けてきたイタリアンブランド・カレラ。
その中でも10年前に登場した「フィブラ」は、当時周囲がオーソドックスなダイアモンドフレーム一色だった時代において、見る者に衝撃を与えるようなフレーム形状を採用していた。それはトップチューブからシートステーまでが弓なりに一直線で貫かれるというもの。
カーボンフレームにおいてのみ与えられた自由な設計思想に基づく、このアイディンテティとも言える形状は、もちろんこの4代目にあたる「フィブラ ネクスト」も踏襲した。
![フロントブレーキはダイレクトマウントを採用するなど、よりエアロダイナミクス効果を高めたフロントフォーク部。最大28C幅のタイヤを装着できる フロントブレーキはダイレクトマウントを採用するなど、よりエアロダイナミクス効果を高めたフロントフォーク部。最大28C幅のタイヤを装着できる](https://old.cyclesports.jp/sites/default/files/styles/layout_image_sneak/public/Carrera_08.jpeg?itok=aZa8ll6L)
![リッチー製のオリジナルシートポストとフレームの接合部には樹脂カバーが入る。ポストの固定はトップチューブ内部に設けられた固定部により行うことで、よりシームレスな外観に リッチー製のオリジナルシートポストとフレームの接合部には樹脂カバーが入る。ポストの固定はトップチューブ内部に設けられた固定部により行うことで、よりシームレスな外観に](https://old.cyclesports.jp/sites/default/files/styles/layout_image_sneak/public/Carrera_19.jpeg?itok=UXnSO4uC)
![ドライブトレイン側と反対側のバランスされるよう、チェーンステーは左右非対称の形状 ドライブトレイン側と反対側のバランスされるよう、チェーンステーは左右非対称の形状](https://old.cyclesports.jp/sites/default/files/styles/layout_image_sneak/public/Carrera_09.jpeg?itok=vnJxEVTb)
この特異な弓なり形状は、単に「奇抜さ」というデザイン面のみを重視して作り出されたわけではない。
ライダーのパワーをバイクに伝えるために、剛性を確保するダウンチューブからチェーンステーまでを「パワーアーチ」。そして乗車時に高いハンドリング性能と快適性を生み出す、トップチューブからシートステーにかけてを「コンフォートアーチ」として、その二つの組み合わせ「ダブルアーチ」という発想を採用することで、「ジオメトリーに柔軟性をもたらし、通常のダイアモンドフレーム形状よりもはるかに快適な走行性能を手に入れた」(カレラ・プロジェクトマネージャーのルチアーノ・バラキ氏談)と、機能とデザインを両立した形状であるのだ。
そしてこのフィブラネクストは、第一作の「フィブラ」、そして「フィブラ2」、「フィブラエボ」と前作たちのいわば"集大成"としてまとめ上げられたバイクであり、その性能はカレラのセールスマネージャーであるマルコ・カンパニョーニ氏曰く「レースに求められる性能を手に入れた」のだという。
それはこの形状ながらUCIルールに則っていることや、エアロダイナミクスを意識したフレームの細部から見て取ることができる。
快適性とともにレーシーさを手にしたフィブラネクストは、短距離のクリテリウムももちろんだが、イタリアをはじめとした各国で盛んなロングディスタンスレース「グランフォンド」で十分に真価を発揮できるように仕上がった。
Spec.
「フィブラネクスト」
フレームセット価格/28万円(税抜)
フレームサイズ/XS、S、M、L、XL
カラー/A9-171(レッド)、A9-172(ブラック)、A9-173(ブルー)
カレラブランドのロードホイールも登場
フィブラネクスト以外の注目モデル AR01、ヴェレーノライト
AR01に採用されていたステム&ハンドルが改良され、フィブラネクストなどにも使用可能に
![「ペグ・シングルスピード」完成車価格/17万6000円(税抜) 「ペグ・シングルスピード」完成車価格/17万6000円(税抜)](https://old.cyclesports.jp/sites/default/files/styles/layout_image_sneak/public/Carrera_11.jpeg?itok=PpPMNj7Y)
![5mmの六角レンチ一本でサドルやハンドルステムを組み立て・分解できることにより、特別な変形機構を挟むことなくコンパクトにすることができる。輪行など持ち運びに便利な「走るバイク」だ 5mmの六角レンチ一本でサドルやハンドルステムを組み立て・分解できることにより、特別な変形機構を挟むことなくコンパクトにすることができる。輪行など持ち運びに便利な「走るバイク」だ](https://old.cyclesports.jp/sites/default/files/styles/layout_image_sneak/public/Carrera_06.jpeg?itok=hlzaUnTD)
20インチの小径車ながら、700Cのロードバイクに匹敵する走りを目指して開発されたこのモデル。十分な軽量さと剛性が確保できるということから、素材はアルミフレームを採用。また、ハンドルやシートポストなどが全て5mmの六角ボルトで固定されていることから、輪行して運ぶ際にはひとつの工具でバイクをコンパクトにすることもできる。
キャリパーブレーキタイプだけでなく、フラットマウントのディスクブレーキ台座を備えたフレームも用意されているので、自分の好みにあわせて小径ロードバイクを組めるのもポイントだろう。
販売時には輪行時にも活用できるバイクカバーや、固定用のバンドも付属する。輪行など持ち運びと、実際の走りを、特殊な機構を加えることなくシンプルに両立したペグは、小径車マニアだけでなくロードバイク乗りにもマッチする。