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頂上ゴールのパリ~ニース第6ステージはザカリンが区間優勝、総合首位はトーマス

レース
フランスで開催中の第74回パリ~ニース(UCIワールドツアー)は、3月12日にニースから標高1165メートルでカテゴリー1のラ・マドンヌ・デュテルまでの177kmでクイーンステージの第6ステージを競い、英国のゲラント・トーマス(チームスカイ)とのゴール勝負を制したロシアのイルヌール・ザカリン(カチューシャ)が優勝した。3位にはアルベルト・コンタドール(ティンコフ)が入った。

この日、総合首位でマイヨ・ジョーヌを着ていたオーストラリアのマイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ)は、残り20kmですでに集団から脱落。区間2位のトーマスが最終日前日で総合首位に立った。
 
 
ゴールへと続くカテゴリー1のラ・マドンヌ・デュテル登坂が始まったとき、すでにこの日の逃げは全員吸収され、集団はチームスカイが列車を作ってコントロールしていた。しかし、ゴールまで残り10kmでポーランド人クライマーのラファウ・マイカ(ティンコフ)がコンタドールを連れてアタックすると、集団はバラバラになってしまった。

ティンコフ勢の攻撃で、先頭はあっという間に16人になり、そこにはトーマスとセルヒオ・エナオ(チームスカイ)、リッチー・ポート(BMC)、ザカリン、そしてマシューズの脱落でバーチャルリーダーになっていたトム・ドゥムラン(チームジャイアント・アルペシン)が加わっていた。

そこからゴールまで残り6kmで、コンタドールがアタック。エナオとトーマスは何とか付き従い、ポートとザカリンも合流して先頭は5人になった。しかし、ドゥムランは自分のペースを守って走り続け、コンタドールのアタックに応えることはしなかった。

ゴールまで残り4kmを切り、後続に追いつかれそうになるとコンタドールはもう一度加速したが、4人を蹴落とすことはできなかった。残り1kmから先頭ではアタックが続き、最後はトーマスが先行したが、フィニッシュラインでザカリンに差されて区間優勝は逃してしまった。しかし彼はドゥムランたちのグループに31秒差を付けることができ、マイヨ・ジョーヌを手中に押されることができたのだ。
 
 
 
 
「信じられない。チームメイトたちは今日すごかった。ありがたいことに僕は脚が残っていて、コンタドールのアタックに応えることができた。エナオは本当にすごくて、僕に全面的に任せてくれたから本当に感謝している。区間優勝できなかったのはがっかりだ。でも、ポートやコンタドールにちょっとでもタイム差を付けられたのは本当によかった」と、最終日前日に総合首位に立ったトーマスは語っている。


いよいよ今年のパリ〜ニースも残り1ステージ。最終日はニースをスタートし、6ヶ所の峠を越えてふたたびニースに戻るレイアウト。そして最後の峠はパリ~ニースでお馴染みのエズ峠だ。


最終日はマイヨ・ジョーヌを着て走るトーマスは「道はよく知っているし、厳しいコースでたくさんの上りがある。まだ終わりじゃない。コンタドールはとても優れた選手だからね! ポートとザカリンもそうだ。彼らはたくさんのレースで勝っている。まだ長い道のりの地獄が残されている。うまくいけばリーダージャージを守れるだろう。できる限り眠って、回復できるように努力するつもりさ」と、語っている。
 
 
最終ステージのコースプロフィール(MAP:ASO)
最終ステージのコースプロフィール(MAP:ASO)
 
■第6ステージ結果[3月12日/ニース~ラ・マドンヌ・デュテル/177km]

1 イルヌール・ザカリン(カチューシャ/ロシア)4時間45分11秒
2 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)
3 アルベルト・コンタドール(ティンコフ/スペイン)+1秒
4 リッチー・ポート(BMC/オーストラリア)+7秒
5 セルヒオ・エナオ(チームスカイ/コロンビア)+10秒
6 サイモン・イエーツ(オリカ・グリーンエッジ/英国)+20秒
7 ルイ・コスタ(ランプレ・メリダ/ポルトガル)+31秒
8 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+31秒
9 ヨン・イサギレ(モビスター/スペイン)+31秒
10 トニ・ガロパン(ロット・ソウダル/フランス)+31秒
12 トム・ドゥムラン(チームジャイアント・アルペシン/オランダ)+31秒
63 マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)+20分03秒
93 別府史之(トレック・セガフレード/日本)+25分35秒
■第6ステージまでの総合成績
1 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)24時間10分26秒
2 アルベルト・コンタドール(ティンコフ/スペイン)+15秒
3 イルヌール・ザカリン(カチューシャ/ロシア)+20秒
4 リッチー・ポート(BMC/オーストラリア)+21秒
5 トム・ドゥムラン(チームジャイアント・アルペシン/オランダ)+32秒
6 ヨン・イサギレ(モビスター/スペイン)+37秒
7 セルヒオ・エナオ(チームスカイ/コロンビア)+39秒
8 サイモン・イエーツ(オリカ・グリーンエッジ/英国)+44秒
9 トニ・ガロパン(ロット・ソウダル/フランス)+51秒
10 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+1分00秒
136 別府史之(トレック・セガフレード/日本)+59分38秒
[各賞]
■ポイント賞:マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)
■山岳賞:アントワンヌ・ドゥシェヌ(ディレクトエネルジー/カナダ)
■チーム成績:チームスカイ(英国)
(http://www.letour.fr/paris-nice/2016/us/)

 

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